DROP -mmru- 《番外編》

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目黒side





目「ラウ、俺…ちゃんとここにいるよ。」





早まる呼吸に浅く息を吐くラウの肩を抱き寄せて、
涙に濡れた手をぎゅっと握り締める。





縋るように身をよじらせるラウールが
今何を思って泣いてるのかってことぐらい、
考えなくてもすぐに分かるから。





目「ずっとお前のそばにいるって、約束したじゃん」





俺を置いて遠くに行かないでって、
そんな悲痛な叫びを映すみたいに

ドクドクと激しく波打つラウの心臓音が
ぴたりと重なった胸越しに響く。





触れた肌から伝わるこの激しい拍動こそが、
俺がちゃんとこいつを安心させて
やれてなかった証拠なんだって思ったら、

なんだか凄く…苦しくなった。





目「なぁ、ラウ──」





俺、お前との約束
簡単に破るような男じゃないよ。





.





目「これからも、ずっとお前のそばにいる。

そんぐらい…俺はお前が大事だから」





一つ一つの感情をすくって、
選んだ言葉を余すことなく丁寧に。





不安な思いと俺の言葉を信じたい気持ちが
ぐちゃぐちゃになったみたいに

溢れる感情のままその頬を濡らす涙を拭えば、
ラウの揺れる瞳が控えめに俺を見上げて。





「めめ、…だいすき、」





黒目がちな大きな瞳と長い睫毛を涙で光らせながら、
ラウールが俺に見せた精一杯の笑顔。





目「うん、」





どれだけ身体が大きくなっても、
お前は俺にとっての大事な可愛い弟だから。





無意識にその細い手首を掴んで引き寄せれば、
ラウは戸惑った表情の後で微笑んで

途端に胸を締め付ける苦しい程の愛しさに、
俺はまた、その桃色の唇に吸い付いた。





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