DROP -mmru- 《番外編》

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ラウールside





めめが、倒れた。





「…めーめ、」





カーテンで仕切られた救護室の中、
点滴が伸びるその細い腕をそっと掴む。





早く、起きてよ。





早く起きて、またいつもの優しい目で笑ってよ。





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新しい仕事が決まるのは喜ばしいことだし、

だからこそ " 頑張らなきゃ " って気合い入れて
めめは一つ一つの仕事に正々堂々向き合ってたけど





ドラマ2本、映画2本、さらにツアーまで重なった
めめのスケジュールはさすがにハードすぎて。





" 倒れない方がおかしいよな、" って
ふっかさんが苦笑しながら言ったのは、

たぶんめめがこうなることを分かってたから。





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岩「目黒、そこ逆。左から」





目「あ、はい！すいません、」





岩「いや、逆にこんだけフリ入ってるのが凄ぇよ。」





ライブに向けた新曲の振り入れ中、

撮影の合間を縫って遅れて駆け込んできためめは、
やっぱりどこか疲れきった表情で。





" イチから俺が教えるかな、" って意気込んでた
岩本くんがお手上げ状態で苦笑したのは、

めめが事前に送られてきたらしいダンス映像を見て
ある程度踊れるようになってたから。





最近はほとんど寝る時間も無いはずなのに、

…なんでめめは、いつもそうやって
躊躇いもなく自分を犠牲にしちゃうの。





目「昨日の夜頑張って入れてきた笑

さすがにこれ以上みんなの足引っ張れないし…」





深「頼む寝てくれ」





岩「お前無理すんなっていつも言ってるだろ」





目「…してないって、」





" 気合いで乗り切るんで、大丈夫っす！"





良いのか悪いのか、めめは出来るかと聞かれたら
出来るって答えちゃう負けず嫌いな熱い男で。





周りの心配をよそにヘラヘラと笑うめめの身体が
ふらふらと力なく揺れたのは、それからすぐ後のこと。





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