変わらないもの ．２

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恭平の病室に謙杜とふたりきり。




明日朝早いメンバー多くて、恭平は俺らに任せときって言ったら心配しながらも帰ってくれた。






ついさっきまで「はよ起きひんかな」ってにこにこしたった謙杜も、今日は泣き疲れたんかスヤスヤ眠っとる。








…ふたりとも、優しすぎやねん。






もっと俺のこと頼ってくれてもいいのに、




一応最年長やねんけど。






ベッドで眠っている恭平の寝顔を眺めていると、落ち着いた呼吸が聞こえてきて安心する。






こいつ、点滴ぶち抜いて病室飛び出してたらしいねん。



普段はクールで限度もちゃんとわかってる恭平が、




みんなに心配かけへんように振る舞う彼が、こんなことするなんて







きっと物凄い辛いことがあったんやろう。









…気持ち、わかってやれてなかったな、ごめんな。






恭平の手を包むように握る。





少し温かさのある恭平の手にホッとした。






よかった、生きてる。





俺らが気づいてやれへんくて容態が急変して、




そのまま命を落とすことやって、ないとは言い切れない。








色々考えすぎて不安になって、恭平の手を握る力を強くすると、






恭平がかすかに、握り返してくれた。







「…恭平？」





そっと頬に手を置くと、だんだん目が開いていく。






高橋「じょ、くん、？」





「おん…大丈夫？」









高橋「ごめん、なさい、」





謝らんくて、ええのに。






「なにがやねん、恭平悪ないよ。





　…なんか辛いことあったんやろ？聞くで？」






「丈くん…」







恭平の目に徐々に涙が溜まる。






…なんで、なんでこんなになるまで気づいてあげられへんかったんやろ。







後悔してもしきれない。






高橋「丈くん、俺…




　 …いらん存在？」

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