酔いｶﾚ。短編集

yuta.K ページ5

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私は、会社で鋼の女。と呼ばれているらしい。




恋人も好きな人もいないから
有休も消費せず、バリバリ働いてきた。




男社会が根強く残っているこの会社で、新入社員の時は少しのミスでよく怒鳴られた。





今では、後輩もできて
私の地位はだんだん上がってきている。






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だけど、私は大きなプロジェクト資料の作成ミスをしてしまった。




ここまで、大きなミスは初めてで
自分でも驚いた。




企画室の偉い方々から、向けられる冷たい視線。





「君、この資料のせいで時間がどれだけ無駄になったかわかっているのかい？」




『大変、申し訳ございませんでした。』



「謝ればいいと思っていたら、大間違いだ。」


「自分の力に過信しすぎているんじゃないのかい？」



「これだから、女は。」



「本当に残念だよ。」




次々に多勢から浴びせられる罵声。





いつからか、ミスしないのが当たり前で



憧れる存在で



そんな自分になりたくて



プライドも前よりずっと高くなってて



とにかく、悔しい。

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