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!?
泣いている私を、牛島くんは急に抱き寄せた。
えっ、ちょっとまって、
牛島くんって男の子だよね!?
こんなこと簡単にしちゃうの!!?
でも、大きい体と私より30cmも高い身長、温かさに包まれるのは凄く心地よかった。
「昔、母さんがよくこうしてくれたのを覚えている。
泣きたいだけ泣けばいい。」
『ごめ…そんなつもりなくて…』
「謝るな。お前は強い。」
誰からの同情よりも、激励よりも
牛島くんの言葉が私には1番嬉しかった。
数分たって、離れて顔を上げる。
「落ち着いたか?」
『う…うん!ありがとう!
牛島くん、優しいんだね』
「そんなことはない。
なんだか、こうしたくなっただけだ。」
相変わらず無表情の牛島くん
「さあ、走るか」
『えっ!?』
「さっき、お前が走ろうかなと言った。」
『そうだけど、、』
そう言って走る牛島くんを私は追いかける。
手加減してくれているのかペースはゆっくりめで、私でもついていけた。
気を使ってくれているのだろうか。
練習の邪魔をしていることに申し訳なくなった。
汗をかく前に走るのをやめて、牛島くんに声をかけ1人で来た道を戻った。
牛島くんは不服そうな顔をしていたけど、それもまた面白かった。
まだ、1日は始まったばかりだ。
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ピンス(プロフ) - 面白いです!続き楽しみにしてます!! (3月26日 9時) (レス) @page21 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)
ふみ - わぁ〜!!超イイ話です👍 高評価とコメントさせていただきま〜す (3月11日 23時) (レス) id: 567d5d614d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みあ | 作成日時:2024年2月22日 0時