【丸井ブン太】雨色トライアングル【切原赤也】

雨9 ページ9

『丸井先輩、一緒に帰りません？』



丸井『へっ？あ、おぅ。』





部活が終わったあと、私は丸井先輩に声をかけた。



赤也は今、テニスコートでフェンス越しに優奈ちゃんと話してる。


まったく、さっさと着替えてくれないと部室閉められないじゃん。




丸井『んじゃー着替えてくるからちょっと待ってろ！』






丸井先輩の背中をみおくって、幸村部長に明日の練習メニューをきく。




幸村『…A、大丈夫かい？』



『？何がですか？』



幸村『…辛くなったら言ってね。』



『っ、はい。ありがとうございます。』





幸村部長は私が赤也のことが好きなのを知ってるんだ。

さすがだなぁ。笑、





まだテニスコートで話してる赤也に目をむけるとちょうど仁王先輩が赤也に話しかけてるところだった。




仁王『赤也、いい加減着替えんと幸村に怒られるぜよ。』



赤也『あっ、いっけね！じゃあ優奈、ちょっと待っててな！！』



優奈『うん。』





そんな会話が耳からぬけていく。


仁王先輩に連れられて歩く赤也。

ご機嫌だなぁ。笑、



私に気づいたようで小走りで近づいて声をかける。




赤也『Aー、今日の帰りさ、『A、帰ろうぜ！！』』





丸井先輩、ナイスタイミング。笑、


赤也に今日帰れない。って言われる前に来てくれてよかった。




『はい。赤也、また明日ね。バイバイ、』



赤也『へっ？あ、おぅ！じゃあな！！』






バカな話をして丸井先輩と帰る。

丸井先輩はテニス部の先輩の中でもけっこう仲良いほうだと思う。


面白いし、なんか一緒にいると落ち着くんだよね。




丸井『それでよー…、』




それなのに丸井先輩の話は耳にはいってこなくて。



もしかしたらこれから一緒に帰れなくなるのかな。

そんなことを思ってた。


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