雨7 ページ7
赤也『なぁ、A。』
『……なに。』
授業が終わった瞬間に赤也に声をかけられた。
赤也が気まずそうな顔をしてる。
嫌な予感。
赤也『来週の日曜のことなんだけどよ、』
『…優奈ちゃんとデートでしょ?』
赤也『っ!!!///』
はい、ビンゴ。
赤也がそんな顔赤くなるなんてね。
笑っちゃうよ。
『私も丸井先輩たちと遊ぼっかなー。楽しんできなね!!!』
赤也『…おぅ!!!』
何事もなかったかのように話す。
赤也の大好きな笑顔がなぜかむしょうに悲しく感じた。
『…はぁ、』
授業をうける気にはならなくて屋上にいってサボる。
教室からでるときに赤也が何か言ってたけど無視した。
『約束してたのにサイテー。』
そんなことをつぶやいたって意味がないのはわかってる。
私との約束より優奈ちゃんとのデートのほうが大事だもんね。
私とならいつでも遊べるし。
屋上にはいるとやっぱり仁王先輩と丸井先輩がいた。
『あれ、丸井先輩がいるなんて珍しい。』
仁王『Aか。』
丸井『今の時間、学年集会なんだよぃ。』
『なるほど。隣いいですか?』
仁王『もちろんぜよ。』
仁王先輩の隣に座る。
そこから先輩たちとくだらない話をしてちょっとホッとした。
テニス部の話、先輩たちのクラスの話、赤也のこと。
丸井『しかしお前も大変だよなぁ。ちっちゃい頃から赤也の世話してんだろぃ?』
『まぁそうですね。』
仁王『お前さんも健気じゃのぅ。』
『…はは、笑、』
先輩たちは、赤也が優奈ちゃんのことが好きなのを知ってる。
あれだけ馬鹿でかい声で部室で話してるし、特に丸井先輩と仁王先輩には懐いてるもんね。
『幼なじみって…ほんとラッキーですよね。』
もし、幼なじみじゃなかったら赤也とこんなに仲良くできてなかった。
先輩たちとも出会ってなかったかもしれないし、こんなふうに赤也を好きになることもなかったかもしれない。
そう、それだけで充分恵まれてるんだよ。
なのに、なんでそれ以上を望むんだろう。
自分が欲深すぎて嫌になっちゃうよ。笑、
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幸村さら - この作品めっちゃ好きです!!ブンちゃんの優しさに惚れた(元から惚れてます) (2015年7月17日 15時) (レス) id: a3f591967a (このIDを非表示/違反報告)
綺羅姫 - 可哀想すぎて…(泣) ていうか、テニス部の皆優しすぎ!!それに泣けちゃう…… (2015年2月9日 20時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - あおいさん» 本当にかわいそうだわwwww (2014年5月24日 8時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 真紅さん» たしかにこれはちょっと悲しかったかも…。← (2014年5月23日 21時) (レス) id: 98e075a634 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - あおいさん» そうそうかっこいいからしょうがない←なんかドキドキの展開(((o(*゚▽゚*)o))) (2014年5月23日 20時) (レス) id: 417208228c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおい | 作成日時:2014年5月7日 19時