【丸井ブン太】雨色トライアングル【切原赤也】

雨44 ページ46

丸井先輩に告白されてから1週間がたった。


変わったことは特になくて、唯一言うなら、






丸井『A！』





丸井先輩がよく教室にくるようになったこと。


みんなにからかわれるけど、あんまり嫌な気分はしない。





丸井『昼いこうぜぃ。』



『いいですよ。』




「好きだ。」って言ってもらえて嬉しかったけど、甘えてていいのかな。




優奈ちゃんと赤也を見ても辛い気持ちはだんだん、日が経つことに薄れていった。

それは、自分にとってすごくいいことなんだろうな。






女『ブンちゃーん！』




屋上にむかって歩いてたら3年生の先輩の集団がきた。






女『一緒にお昼食べよ！』



丸井『無理。』




即答すぎて思わず笑いそうになった。




女『なんで？！』



丸井『俺は女子とは食わねぇ主義なの。好きなやつをのぞいてな。』






「いくぞ、」っていって丸井先輩が私の手をひいていく。






『…丸井先輩ってカッコいいですね。』




3年生の先輩たちの声が後ろからきこえたけど、無視して足をすすめる。





丸井『今さらかよ。笑、』



『あはは。……私、自分が思ってるよりずっと丸井先輩のこと好きかもしれません。』



丸井『…はっ？』



『赤也のこと、辛くなくなったのも丸井先輩のおかげだし。
ありがとうございます。』



丸井『お、おぅ。』



『返事はもう少し待ってください。…ちゃんと整理したいんで。』



丸井『おぅ！あせんなくていいからな。』






優しく頭をなでた丸井先輩の笑顔にすごく安心した。


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