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雨40 ページ42

テニスコートに戻って、とりあえずマネ業をする。



途中で丸井先輩と目が合ったけど、慌ててそらした。






幸村『A、赤也まだ?』



『あっ、そういえば…見てきますか?』



幸村『そうだね…。頼もうかな。』



『わかりました。』






再び、校舎に足をむける。




赤也何やってるんだろ。


優奈ちゃんってたしか頭良くなかったっけ?




階段をのぼって、2階の廊下の前を歩いてると、





赤也『くっそ、わかんねぇ!!!』






赤也の声だ。




D組の教室の前につくと、四苦八苦してる赤也の背中を見つけた。


1人?






『…赤也、』



赤也『!A…、』





びくっとしたように振りむく。





『補習、まだ終わらないの?』



赤也『おぅ。』



『…優奈ちゃんは?』



赤也『…トイレ。』



『そっか。じゃあ、はやく終わらせて部活きなね。』





短い会話をして背中をむける。







赤也『あ、ちょっと待て!!』



『?なに?』



赤也『…なんか最近俺に冷たくね?』



『…そんなことないよ。』





つらいだけ。

私の心が弱いだけ。







赤也『俺たち、ただの幼なじみだろ?』









『…うん。』








赤也が言った何気ない一言はどこまでも突き刺さって。


痛かった。







赤也『だからそんな気にすることねぇし、優奈も…、『Aー、何してんの?』』



『!丸井先輩……、』



丸井『はやくテニスコート戻ろうぜぃ。赤也も、喋ってねぇでちゃっちゃと終わらせろ。』



赤也『…うっす。』



丸井『頑張れよぃ。いくぞ、A。』



『…はい。じゃあね、赤也。』








廊下を歩きながら、思ってたことをきく。





『丸井先輩、どこからきいてたんですか?』



丸井『「最近冷たくね?」あたりから。』



『…ありがとうございます。』






たぶん、あのままいたら泣きそうになってた。






「ただの」幼なじみ。



そんなの知ってるよ。言われなくても。





そんな当たり前なこと、今さら言わないでほしかった。



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幸村さら - この作品めっちゃ好きです!!ブンちゃんの優しさに惚れた(元から惚れてます) (2015年7月17日 15時) (レス) id: a3f591967a (このIDを非表示/違反報告)
綺羅姫 - 可哀想すぎて…(泣) ていうか、テニス部の皆優しすぎ!!それに泣けちゃう…… (2015年2月9日 20時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - あおいさん» 本当にかわいそうだわwwww (2014年5月24日 8時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 真紅さん» たしかにこれはちょっと悲しかったかも…。← (2014年5月23日 21時) (レス) id: 98e075a634 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - あおいさん» そうそうかっこいいからしょうがない←なんかドキドキの展開(((o(*゚▽゚*)o))) (2014年5月23日 20時) (レス) id: 417208228c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおい | 作成日時:2014年5月7日 19時

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