【丸井ブン太】雨色トライアングル【切原赤也】

雨36 ページ37

午後の授業が終わって今は放課後。





先生『じゃあ、切原。このプリントやれよ。』







赤也と先生の姿を横目でちらっと見る。


どうしよう…。



でもたぶん優奈ちゃんいるよね。

頭いいらしいし。







赤也『くっそ、わかんねぇ…、』



『…赤也、手伝う？』



赤也『…べつにいい。優奈いるし。』



『じゃあ幸村部長に言っておくね。』







そんな会話をして、教室をでる。





やっぱり私たち、もう前みたいに「幼なじみ」には戻れないんだ。


自分でそれを望んだのにちょっと悲しかった。






テニスコートについて、幸村部長の姿を探す。




『部長、』



幸村『あ、A。どうしたんだい？』



『赤也が補習で遅れます。』



幸村『わかった。…Aがいなくて終わるの？』



『彼女さんがいるから大丈夫です。じゃあ私もマネ業にもどりますね。』







ドリンクやらタオルの準備をする。





丸井『おっ、A。』



『こんにちは、丸井先輩。』



丸井『なぁ、仁王見なかったか？幸村に探してこいって頼まれたんだけどよ。』



『仁王先輩…見てないですね。』



丸井『あー、あいつどこにいんだろ。』



『私も探すの手伝いますよ。』



丸井『マジで？！サンキュー！！じゃあいこうぜ！』







丸井先輩に手をひかれながら校舎に入る。





『あの先輩、こういうのって二手に分かれたほうがはやくないですか？』



丸井『ケータイ持ってねぇし、どっちかが見つけたら入れ違いになるだろぃ？』



『あ、そっか。』






結局、丸井先輩と話しながら校舎をぶらつく。



なんかサボってるみたいだけど、まぁたまにはいっか。笑、






丸井『上いこうぜぃ。』






階段をのぼりながら仁王先輩どこにいるんだろ、とか、赤也補習大丈夫かな。とか。





いろいろ考えてた。


ぼーっとしてた。




から、








『！？うわぁっ？！』







こけた。




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