22微炭酸 ページ23
椎名『私ね、』
椎名先輩が口を開く。
椎名『Aちゃんのこと、ずっと羨ましかったの。』
『え？』
椎名『あんなに素直に自分の気持ちを伝えられて。
仁王くんとあんなに仲良くできて。
いいなぁ、っていっつも思ってた。』
『あはは、いつも振られてましたけどね。笑、』
椎名『それでも、……それでもずっと羨ましかった。』
『まぁでもそれは過去のことじゃないですか！！
今は仁王先輩と1番仲良いのは椎名先輩です！』
そう言うと椎名先輩はすごく顔を歪めた。
あ、もしかして無神経なこと言ったかな……。
椎名『……んで、』
『え？』
椎名『なんでそんなに笑えるの？』
今にも泣きそうな椎名先輩。
『椎名先輩…何かあったんですか？』
椎名『…わからないの。仁王くんが。』
椎名『何を考えてるのかわからない。
冷たいと思ったら優しくなるし、いきなりどっか行っちゃうし。』
椎名先輩…。
先輩の目から涙がこぼれてた。
この人、本当に仁王先輩のことが好きなんだな。
椎名『こんなことに言うなんて最低だと思う。
けど、教えて。
どうしたらあなたみたいに仁王くんのことをわかってあげられるの？』
仁王先輩、よくわかんないもんなぁ。笑、
ポーカーフェイスだし自由奔放だし。
でも、椎名先輩。ごめんなさい。
『それは私もわからないです。
…もし、私が仁王先輩のことわかってるって思うならそれは「フリ」です。
わかってるふりだと思います。笑、』
椎名『えっ？』
『今まで、仁王先輩をわかろうとしたことはなかったです。
……お役にたてなくてごめんなさい。』
椎名『な、なんで…、』
『え、えっと、』
な、なんでって言われても…。
『に、仁王先輩とは生まれてきた場所も育ってきた環境も違うし、見てきた景色も全て違うから。
価値観やプライド、思いも違って当然だと思うんです。
…わからなくて当然だと思うんです。』
『…だから、一緒にいるんだな。って。
違うからこそ必要だと思えるっていうか…。
あ、あれです！
磁石の「S」と「N」の。反対だから引き合う？みたいな。笑、』
『わかろうとする気持ちが私は好きだったから。
…わかるかどうかは、考えてなかったです。』
何を言ってるんだ、自分。笑、
心の声がが口からぼろぼろでてくる。
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かるぴん(プロフ) - とても面白かったです！ (2021年3月7日 2時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - はじめまして。仁王ってあの醸し出す色気からかこういうタイプの作品あまり見たことなかったので、見ててすごくキュンキュンして悶えてました。面白い作品をありがとうございます！ (2018年9月13日 17時) (レス) id: b70e13ff5f (このIDを非表示/違反報告)
美希 - 仁王は小さい頃ひっこしばかりしていたので、好いとぉよと言いますよ 学園祭の王子様の仁王を聞けば分かります (2014年7月25日 14時) (レス) id: bb1b229708 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - のももさん» すみません。こちらのコメント気づきませんでした。ご指摘、ありがとうございます。これから、って言ってももう書くことはないでしょうが気をつけます。 (2014年7月11日 19時) (レス) id: d4f41d3eb9 (このIDを非表示/違反報告)
のもも(プロフ) - あと他にも口調が違うところが多々あったので、気をつけてください。それで殿堂入りは正直腹がたちます。 (2014年7月2日 17時) (レス) id: d302579e3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおい | 作成日時：2014年4月25日 20時
