塩ひとつまみ、砂糖少々。*yg* (ページ21)

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出かける時間なのに起きてこないテヒョンを叩き起こして部屋を出た。
今日は恐らくミンくんも出勤してくる。
いつも通り振る舞えるか不安。

「まだ考えてんの？答え出てるのに？姉ちゃんはそういうのには疎いからなぁー。」

『よくそんな口が利けるね？サンドイッチ返せ！』

「あー！ごめんなさい！お姉さま！」

テヒョンにもサンドイッチを作ってあげちゃう私の方が弟離れ出来てないのかも。

「じゃあね？また遊びに行くね♡」

『当分来るな。図々しい弟よ。』

「いつでも来いってことね(笑)愛してるよ♡」

ほら、可愛いって思ってる。
どうしようもないバカなのは私の方だ。

「Aさん・・？」

『あ、おはよーホソク！』

「おはよう・・ございます。」

ホソクもなんだか元気ないな。
皆いろいろあるものだし、今日もうまいこと頑張ろう。
・・ていう気合いが空回りしたのかな？

“今店長に頼まれたこと終わらせなきゃいけないんで”

“ホソクに聞いてください”

“これから休憩なんで”

ミンくんにあからさまに避けられてる。

「ユンギ兄とケンカでもしたんですか？」

帰り際、ホソクに声をかけられて、なぜか泣きそうになった。

『ケンカするほどの仲じゃないけど(笑)今日は避けられてるみたい。』

「そうですか・・話できたらしてみます。」

『いいよ。もう少し様子みてみるから。』

「でも・・」

なぜかホソクも泣きそうな顔。

そんなに心配してくれなくても、私たちの関係は所詮職場の同僚だし。
ちょっと距離が縮まったからって、調子に乗ってただけだし。

ただ、元の関係に戻っただけ。

『ありがとう、ホソク。』

滲んだ視線の先にミンくんの背中。
なぜか見ていたくなくて、背を向けた。