塩ひとつまみ、砂糖少々。*yg* (ページ13)

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「そんなに深くなさそうなので、大丈夫だと思います。上着脱いでください。シミになります。」

『いいよ、安物だし。』

「そんなわけにはいきません。俺の・・なんでもないです。」

申し訳なさそうに、私の隣に腰を降ろしたミンくん。
傷かな、ズキズキと痛む。

『ミンくん、戻っていいよ？もう少ししたら私も戻るから。』

また気まずくなるのは嫌だから、精一杯笑って言ったつもりだけど。

「送ります。」

そっと私の手を引いて歩きだしたミンくんは、なんだろう、いつもと違う気がする。

いつの間にか私のバッグを肩にかけて、
外へと連れ出された。

『ミンくん、』

「ホソクに連絡いれたんで、大丈夫です。さ、帰りましょ。」

いつもより強引だし、全然目も合わないし。
少し冷たい感じがする。

あの時みたいに一緒にタクシーに乗って帰ったけど、ミンくんは窓の方をずっと見てる。

『ミンくん、なんかごめんね？』

「なんで先輩が謝るんです？」

『私が・・余計なことしたから。』

「余計なことさせたのは俺です。だから謝らないでください。」

まだ視線すら向けてくれない。
冷たい声のまま。

『じゃあ私のわがままきいてくれる？』

このまま帰ったら、またせっかく埋まった距離が離れてしまう気がして。

『コーヒー・・コンビニのだけど。』

「・・あ、いただきます。」

アパートの側の公園に連れ出した。

てっきり断ると思ってたミンくんが素直についてきてくれたことも予想外だったけど、
星が綺麗な夜で二人で見上げてただけなのに、
気まずさがどこかに消えてなくなってたことに驚いた。