あざとさと、可愛さと、男らしさと。*jm (ページ5)

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「こんばんは。あなたがAさん？」

いい人オーラ全開で、私に手を差し出す。
その手が自分の手よりずっとずっと綺麗で、握るのを忘れてみとれてたら

「あージミンの言ってたこと、わかった気がするよ(笑)」

「でしょ？そこがいいとこなんだけど、なんか危なかしくてさぁー。」

「うんうん(笑)でも勿体ないってのもわかるけど・・ホントにいいの？」

彼らの意味不明な会話に流されるまま、大きな鏡の前に座らせられてた。

『えっとー・・これはどういうことですか？ジミンさん？』

「ホソクさんはね、超一流のメイクアップアーティストなんだよー？」

『え！？そんなにすごい人なの？！・・じゃなくて、』

「お願いしまーす。」

一流の人にメイクをしてもらって、アドバイスもしてもらえるなんて、なかなか出来ることじゃないってわかるんだけど・・
聞いたことのない言葉ばかりで、ほとんど意味がわからないまま「終わりましたよー」って声をかけられた。

大きな手鏡を渡されて、じっくり自分の顔をみてみる。

『これ、私？』

「うん、よく似合ってる。すごく素敵だよ？ねぇ、ジミン？」

まるで別人の自分が鏡に写ってる。
初めてメイクのスゴさを実感。

少し離れたところでスマホをみてたジミンが、私をみて一時停止。
私がいいと思うことは良くないって言われてばかりだから、
またいつもの辛辣な言葉が飛んでくると思ったのに。

「想像以上だ。」

『想像以上に変だよね？うんうん、似合ってないよね？』

「似合ってるよ、すごく。」

初めて褒められた。

少し紅い顔も、恥ずかしそうに目を逸らしたのも、ジミンらしくなくて

『お世辞でも嬉しいよ。』

なんだか気まずくてジミンから目を逸らしたら
鏡越しに目があったホソクさんは、なぜか嬉しそうに親指を立ててた。