あざとさと、可愛さと、男らしさと。*jm (ページ12)

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『コーヒー飲めないんですか？』

「飲めなくないよ？好きじゃないだけ。」

『・・へ理屈ですね。』

「飲めるし。」

コーヒーに付き合わせといて自分は飲まないなんて、お店の方に悪いでしょ！
いくら知り合いだからって、そんな失礼なこと私なら許さん！

「なになに？ケンカー？仲良くしないとー。」

「ケンカじゃないし。」

わがままキム・テヒョンにニコニコしながらココアを出してる店長さん。
類は友を呼ぶのかな？この人もめちゃめちゃイケメンだ。

「ごめんねー、こいつ変なとこ意地っ張りなんだぁー。許してやって？」

『大丈夫です。気にしてませんから。それよりコーヒー最高に美味しいです！』

「ありがとう(笑)素晴らしい仕事仲間に恵まれてよかったなぁーテヒョン！」

ふーふーしながらココアを啜るキム・テヒョンは、店長さんの話はそっちのけでココアに夢中だ。

見た目の割に精神年齢低すぎだろ。

「ごゆっくりー」ウインクしながら去っていった店長さんがサービスにくれたクッキーを食べながら、ベンチの背もたれに寄りかかる。
青葉から差す木漏れ日が気持ちよくて目を閉じたタイミングで話しかけてくるから、呆れてため息が出た。

『空気読めないっていわれません？』

「いわれるけど、気にしてない。」

『どんだけメンタル強いんですか？』

「そんなことより、Aちゃんとジミンのことが気になってんだけど？」

『唐突すぎません？』

空気読めない人のパターンは、当たり前だけど読めなくて。
いきなり渦中の話題に触れられて、内心ドキッとした。

「彼氏いる？」

『答えたくありません。』

「好きな人は？」

『セクハラで訴えますよ？』

「いないのかー、そっかぁー。」

『いないって言ってません。』

勝ち誇った顔をしたキム・テヒョンに根掘り葉掘り聞かれるのかと覚悟したけど、
またココアに夢中になって、それ以上聞いてこなかった。