愛してると言えない【HQ】 (ページ4)

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第五十三話ページ4

太陽の光が顔に当たって少し眩しく感じた。

目を開けてみれば水玉模様の布団が目の前に。

左を見てみれば水色のカーテン。

その下を見ればピアノが置いてある。

右を見れば本棚と机。

後ろを見ればクローゼット。

可笑しい…ここ俺の部屋じゃない。

ゆっくり体を起こすと、やっと頭が冴えてきた。

すると昨日の出来事を思い出す。

そうだ、ここAの部屋だった…。

そう思ったら何故かソワソワしてきた。

どうしよ…なんか居心地悪い。

部屋の主が寝てて勝手に色々しちゃいけないよな…。

取り敢えずこの掛け布団さっさと畳んじゃおう。

ここにいては行けない気がしてきて、音を立てないようにゆっくり自室へ行った。

ドアを閉めようとした時、Aが布団の中で動き始めた。

「…け…ぃ……じ。」

「！！ふふっ。」

寝言で俺の名前がで出来たことで頬が緩みまくった。

Aに近づいてみると、髪の毛で顔が隠れてたので、髪を耳に掛ける。

悪戯で鼻を摘んでみる。

「ん…。」

苦しそうに動くA。

それが何だか微笑ましく思えた。

前だったら近付いたら敵意剥き出しだったのに。

今日も妹が…いや彼女かな

可愛いです。