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腕の怪我を早く治すために、私はスイカたち子供組と巻線を作るのを手伝うことになった。



「ねーA!これって何に使うの?」

『えっとね、簡単に言うとこの金色の線をぐるぐる巻いてコイルってやつを作るの。で、そのコイルに電気を流して、磁石の役割を担ってもらうんだけど…。

ここから噛み砕いて説明するの大変というか、私もちゃんとは理解出来てないんだよね…』



う〜ん、と私が首を捻ると、更に首を捻る子供たち。

…まあそうなるよね、申し訳ない、私の知識不足…。



『…でも、この何を作ってるのかわからない作業も、完成したものを見れば、頑張ってよかった!って絶対思えるよ。

なんと言っても千空先生の科学の醍醐味は、結果じゃなく過程だからね』

「ククク、お前はいつもそれ言いやがるな」

『わっ』



後ろから頭をくしゃりと撫でられ、進捗は?と聞かれる。



『まだまだだよ、あの山までは…。

あ、科学のことなら千空先生に聞くといいよ!何でも答えてくれるし』

「あ?」

『そうだ!巻線作る時は色々教えながらやろっか!ずーっと同じことやるのしんどいし、息抜きにいいんじゃないかな?』

「!Aのお話聞けるならそれがいいんだよー!」



すぐに賛成してくれるスイカは、Aのお話は凄く面白いんだよ!と今まで私が話した事を他の子達に話していた。



「…あー、まあアリだな。青空教室…つうとお前は嫌がりそうだがまさにそうじゃねえか」

『ふふ、いいよ別に。その表現が適当だし、事実だもん』

「……」

『?千空?作業は?』

「休憩だ」



隣に座り込む千空は、金の糸を取るとねじねじと捩ってく。

特に言葉を交わす訳でもなく、子供たちの話し声をBGMに無言で作業していれば、A、と名を呼ばれる。



「腕は?」

『別に平気だよ。痛みもそこまでないし、薬塗ってあんまり使わないようにしてるし』

「……ほーん」

『…なに』

「これに見覚えは?」

『……』



千空がユラユラと揺らすそれは、見覚えのありまくるものだった。

…しまった…!薬切れてるの忘れてた。



「お前は無茶すんなっつっても無茶する上に、怪我は治す気ねえのか?」

『あ、あるよ!』



一応…と付け足せば、デコピンを食らわされる。



「もうちょい自分の身体に気ぃ遣え」

『!』



額に何かぶつけられたかと思えば新しい薬だった。

…なんて言うか、千空らしい渡し方というか…。



『……ありがとうね』

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たくあん(プロフ) - 八つ橋さん» こんばんは!コメントありがとうございます! 全部読んでくださってありがとうございます!!( ; ; )温かいお言葉凄くありがたいです!更新頑張ります! (2021年1月17日 23時) (レス) id: f926544a9e (このIDを非表示/違反報告)
八つ橋 - こんばんは、夢小説面白かったです、全部見ました、お身体にお気をつけて下さい。 (2021年1月17日 21時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2020年12月29日 21時

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