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千空は優しい眼差しで天体望遠鏡にそっと触れると、すぐに表情を変え、VS司軍の物見やぐらに使えるな!といつもの調子で言った。

…あ、これは照れ隠し入ってる。ほんと素直じゃないなぁ。



「ククク、男が自分の誕生日なんつうもんいちいち話すわけもねえ。なんで今日ってわかった?Aも知らねえはずだ」

『ふふっ、長年の謎が解けてスッキリしたよ。私だけ千空の誕生日知らないの不公平だったからね。これくらいの時期なのはわかってたけどさ』

「千空ちゃん、生きてた日数教えてくれたでしょ。そっから2人で計算したんだよ〜」



ね、とゲンと顔を合わせれば、あれが誘導尋問か。と日の出を見に行った日のことを思い出す千空。



「…つっても俺の石化期間知らなきゃ逆算はできねえ」

「覚えてない?書いてた(・・・・)じゃない、石化が解けた日付なら」

『まさか目が覚めてすぐ樹に西暦を書くなんて…ほんと凄いよ』

「あー…あれか…」

「…思えば、俺は最初から、会う前から――

割と好きだったのよ千空ちゃんが。損得はおいといてさ、そういうことでしょ村の皆も。

千空ちゃんは気持ち悪いとか言うだろうけどね〜」

「…あぁ、気持ち悪ぃ」



2人のそんなやりとりに、ふふっ、と笑っていれば、なんだよ、と千空につっこまれた。



『いや、やっぱり仲良いんだなって思っただけ。あと、ゲンってそんな詩的な告白出来たんだ〜って…。ちょっと嫉妬しちゃうくらい素敵な言葉だった。

…"会う前から好きだった"、なんて…いいな…私も言ってみたかっ…』



た。と、そこまで言ったところで口を止めた。

…まずい、勢いでペラペラと喋りすぎた…みんな居るのに…!

ゆっくりと振り返れば、ニヤニヤと口角を上げるコハクや銀狼、カセキと、態とらしく咳払いをした金狼。

否定しようとするも時すでに遅し。ゲンは一層卑しい笑みを浮かべ、パン!と手を叩いた。



「村長のお祝いはもうしたし、そろそろ邪魔者は退散しないとね〜!」

『えッ、あのっ、ちが…』

「ハ!そうだな。せっかくの誕生日だ、2人でゆっくり過ごすといい!」

『ま、待ってコハク!わ!皆も!ほんと待って!違うの!』

「いいもの見ちゃった〜!ありがとね千空!」

「ほら、さっさと行くぞ銀狼」



待って…!と言うも皆はそのまま帰ってく。

…ど、どうしよう、シンプルに恥ずかしいんだが。



「ククク、おありがてえこった」

『全然おありがたくない…』

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たくあん(プロフ) - 八つ橋さん» こんばんは!コメントありがとうございます! 全部読んでくださってありがとうございます!!( ; ; )温かいお言葉凄くありがたいです!更新頑張ります! (2021年1月17日 23時) (レス) id: f926544a9e (このIDを非表示/違反報告)
八つ橋 - こんばんは、夢小説面白かったです、全部見ました、お身体にお気をつけて下さい。 (2021年1月17日 21時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2020年12月29日 21時

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