第220話 ページ45
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「それで煉獄さんほっぽって走って来たの？」
『だって〜〜！』
「ほ、ほんとに煉獄さんだったの？」
『それは間違いないよ…』
カナヲと合流した後、余りに私の顔色が悪かったのか、カナヲがアオイも呼び出し、適当に入ったカフェで先程の事を説明していた。
「ふ〜ん…
『うぐっ…』
「あ、アオイ…！」
「いや、考えてみてよ、煉獄さんにも絶対記憶が戻ってるはずでしょう？それでA以外の人と結婚するとは思えないのよね」
「それは、確かにそう…」
『…仮に記憶が戻ってたとして、いつ戻ったのかが問題だよ。結婚した後に思い出したならどうにも出来ないもん…』
いくらなんでも前世の記憶が戻ったからと言って今の結婚相手を放り出すような人ではないし、そもそもあの煉獄さんが一度好きになった相手を冷めるはずがない。
…後半は若干願望も混じってるが。
『…はぁ…やっぱりダメなのかなあ』
「まあ、このご時世で不倫は勝てないわね」
『生々しいからヤメテ…』
「…諦められるの？」
『……どうだろう』
突っ伏せていた顔を上げ、青く広がる空を見上げる。
『でも…これを機に、新しい恋を探すのはいいのかも』
「…」
『どうにも出来ないことをどうにかしたくなるのは昔からだけど、こればっかりは仕方ないしね』
へへっ、と笑えば、2人は目を合わせて微笑み返してくれた。
「Aらしくなってきたね」
『えー、なにそれ』
「うじうじしてるのは似合わないってこと。ほら、好きなの頼みなよ、奢るから」
『やったー！』
――なんて励まされたのが丁度1週間前。
神様が居るのなら本当に意地が悪いぞ。あの時の私の覚悟を返して欲しい。
「異動で今日からウチの部署で働くことになった…」
「煉獄杏寿郎です！よろしくお願いします！」
『(泣いていい？)』
はぁ、と周囲にバレないよう私は小さく溜息を吐いた。
＊ ＊ ＊
上司からそれを聞いた時、思わず共に聞いていた冨岡と目を合わせた。
「なんだ？お前ら知り合いか？」
「あ、いえ…」
「…どこに所属なんです？」
あくまで冷静に、そして少しだけ、うちではありませんようにと期待も込めて。
「そうだな…不死川、お前のとこまだ余裕あるよな」
「…まぁ…そうですね」
一応悪いとは思ってる神凪。
と、今頃呑気に昼飯を食ってるであろう部下の顔を思い浮かべ、どうするか、と頭を掻いた。
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たくあん(プロフ) - なな号さん» コメントありがとうございます！貴重なお休みを使って読んでいただいて嬉しい限りです(；；)完結して数年してからもそう言っていただけてありがたいです！こちらこそ嬉しいコメントをいただきありがとうございます(*ˊ ˋ*) (10月31日 22時) (
レス) id: 909cf7c15b (このIDを非表示/違反報告)
なな号(プロフ) - すごいいい作品すぎて休日一日使って一気読みしてしまった。そして鬼滅にまたハマってしまった｡ほんと素晴らしい作品ありがとうございます‼︎感動しまくりでした！ (10月25日 0時) (レス) @page49 id: 98aa855e93 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます！1年前に完結している作品にコメントいただけると思ってませんでした！笑 嬉しい限りです！！（*＾＾*）ありがとうございました！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 514b72b12d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑､､､待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年10月2日 18時) (レス) @page49 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！ 感動していただけてよかったです！！（*＾＾*）めちゃくちゃ嬉しいです！閲覧していただきありがとうございました！ (2020年12月2日 12時) (レス) id: 5567af4702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たくあん | 作成日時：2019年11月5日 23時
