第211話 ページ35
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『煉獄さんっ…!』
「遅くなってすまない。無事…ではないな。とりあえず止血してくれ」
『すみません…』
「無駄だよ。血を止めたところで、傷口から壊死していくんだか――」
「炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねり」
怒りを纏う煉獄さんが攻撃を仕掛ければ、そこから始まる激しい攻防。
「炎柱さんさ、よくそんなボロボロで闘えるね。倒れてもおかしくないんでしょ?」
「俺はお前を倒すまでは死ぬわけにはいかない」
「へえ、そんなに"サガシモノ"が大事?」
「『!』」
私に刃が向き、それを止めようとした煉獄さん。
だが、刃は軌道を変え煉獄さんの左側へ飛んでいく。
『(死角側…っ!)
煉獄さん!左!!』
「(あーあ、呆気なかった……!!)」
ガキィン!!
「…悪いが、死角側の攻撃をよく受けるものでな。今ではこちら側の方がよく
「…ふーん」
『(凄い……!)』
攻撃が通じないとわかれば、より複雑な攻撃を仕掛ける玄硪。
止血をしつつ、攻撃のパターンや動きを読み隙を伺う。
『(いける…。血は止めた、まだ痣は出せる。壊死は止まんないけど、まだ闘える)』
刃の音が響き渡り、煉獄さんが玄硪を弾いた瞬間、グッと力を入れ飛び出そうとした。
…が、
「『――ッ!』」
ゾクリと背筋が凍る。
煉獄さんも同じ感覚になったのか、玄硪と距離を取り一旦私の傍まで下がってくる。
「…もういいよ。遊ぶのは終わりにしよう」
「……」
『(何だ…?玄硪の雰囲気が変わった…何をする気…?)』
「炎柱さんとやり合ってる間に多少は回復しちゃったみたいだし。さっさとあの方の元へ連れてかなきゃ俺が怒られちゃうし。
…ってことだから…」
グイッ
『えっ…?』
「!?A!!!!」
「鬼になってね」
『かはっ…!』
いつの間にか腕を引かれ、鳩尾を殴られたかと思えば、そのまま口を掴まれた。
「大丈夫、少し苦しいだけだから」
『があ゙ッ!』
「暴れないでくれる?ほんとに殺しちゃいそうだから」
「Aから離れろ!!!!」
「そうやって頭に血が昇れば、隙だらけになるんだよ」
「ッ!!!!」
『!!』
ドドド!
と背後から煉獄さんに襲いかかる複数の刃。ばたり、と倒れる彼から目を離せないでいれば、グッと口を掴んでる玄硪の手に力が篭った。
「悲しいねえ。君も、彼も」
『ゔゔ!』
「心配ないよ、彼も大好きな君に殺されるなら嬉しいだろうから。
…また"後でね"」
ぽとり、
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たくあん(プロフ) - なな号さん» コメントありがとうございます!貴重なお休みを使って読んでいただいて嬉しい限りです(;;)完結して数年してからもそう言っていただけてありがたいです!こちらこそ嬉しいコメントをいただきありがとうございます(*ˊ ˋ*) (10月31日 22時) (レス) id: 909cf7c15b (このIDを非表示/違反報告)
なな号(プロフ) - すごいいい作品すぎて休日一日使って一気読みしてしまった。そして鬼滅にまたハマってしまった。ほんと素晴らしい作品ありがとうございます‼︎感動しまくりでした! (10月25日 0時) (レス) @page49 id: 98aa855e93 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます!1年前に完結している作品にコメントいただけると思ってませんでした!笑 嬉しい限りです!!(*^^*)ありがとうございました!! (2021年10月2日 22時) (レス) id: 514b72b12d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑、、、待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年10月2日 18時) (レス) @page49 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます! 感動していただけてよかったです!!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!閲覧していただきありがとうございました! (2020年12月2日 12時) (レス) id: 5567af4702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年11月5日 23時