第195話 ページ18
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――柱稽古と任務を熟す生活にも慣れてきた頃、漸く時間が取れたため、煉獄さんとの約束を果たすべく、出かけるために用意をしていれば、コンコン、と扉が叩かれる。
『はい!』
「あら、これはこれは…可愛らしいお嬢さん」
『しのぶさん…!恥ずかしいのでやめてください…』
ふふっ、と笑うしのぶさんは、すみません。と言葉を紡いだ。
「今日は煉獄さんと外出でしたよね。楽しんできてくださいね」
『ありがとうございます!』
「何かあったら蹴飛ばしてでも逃げてくださいね」
『アッ…ハイ』
「冗談ですよ。昼間ですし、"色々と"心配ないとは思いますが気をつけてくださいね」
『…はい』
じゃあ少し目を瞑って下さい。と言われ、言う通りにすると、カチッと音が鳴った。
…何の音だ?
目を開けようとすれば、もう少し待ってください。と止められる。
『(何だろう…髪…触ってる…?)』
「…はい、出来ましたよ」
『!これ…!』
ハーフアップのような髪型になっており、耳の横には蝶屋敷のみんながつけてる蝶の髪飾りが付けられていた。
「Aにはずっと渡せてなかったので」
『嬉しいです!これから付けます!』
「ふふっ、でもリボンも大事にしてあげて下さいね。時透くんが嫉妬しますよ」
『…え!?なんで知って…!!』
「さあ、煉獄さんが表で待ってますので、行ってらっしゃい」
『しのぶさん!!』
と、しのぶさんには上手く躱され、とりあえず表へ出ると煉獄さんがこちらに気づいた。
「うむ、可愛いな!」
『直球ですね!?ありがとうございます!?』
「ああ、やはり着飾ると余計に顔が綺麗に映えるな」
そう言うと、ふっ、と薄ら笑って私の頬に手を添えた煉獄さん。
「では早速行こう……A?」
『…煉獄さん…狡すぎます…』
「…何の事だ?」
『確信犯!』
さっきの大人びた顔ではなく、子供のように悪戯っぽく微笑む煉獄さんにドキドキしつつ、予約していたお店へと2人で向かった。
―――――
『美味しい!』
「うむ!美味い!」
『洋食もやっぱり美味しいですね…割高ですけど』
「好きなだけ食べるといい。俺が払うから」
『あっ、えと「そういう約束だろう?」
そう言って、あとは何を食べる?とメニューに手を伸ばす煉獄さん。
心配していた食欲は思ってたよりあったみたいで、気づけばペロリと料理を平らげていた。
「む!この甘味などどうだ?美味そうだ」
『いいですね!頼みましょう!』
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たくあん(プロフ) - なな号さん» コメントありがとうございます!貴重なお休みを使って読んでいただいて嬉しい限りです(;;)完結して数年してからもそう言っていただけてありがたいです!こちらこそ嬉しいコメントをいただきありがとうございます(*ˊ ˋ*) (10月31日 22時) (レス) id: 909cf7c15b (このIDを非表示/違反報告)
なな号(プロフ) - すごいいい作品すぎて休日一日使って一気読みしてしまった。そして鬼滅にまたハマってしまった。ほんと素晴らしい作品ありがとうございます‼︎感動しまくりでした! (10月25日 0時) (レス) @page49 id: 98aa855e93 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます!1年前に完結している作品にコメントいただけると思ってませんでした!笑 嬉しい限りです!!(*^^*)ありがとうございました!! (2021年10月2日 22時) (レス) id: 514b72b12d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑、、、待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年10月2日 18時) (レス) @page49 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます! 感動していただけてよかったです!!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!閲覧していただきありがとうございました! (2020年12月2日 12時) (レス) id: 5567af4702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年11月5日 23時