第192話 ページ15
.
「頑張ってるようだな！」
『！煉獄さん！』
稽古を終え、担当地区の警備へ回る準備をしてると、煉獄さんがやってきた。
「少しだけ稽古の様子を見てたんだ。上手くやってるようでよかった！」
『そうですか…？出来てますかね？』
「ああ！」
『客観的に見て出来てるならよかったです…私継子も居たことなかったので教えるの苦手で…』
はは…と苦笑いを零せば、竈門少年達に稽古していなかったのか？と尋ねられる。
『してたのはしてたんですけど、3人とも基礎がしっかりしてましたし…教えると言うよりかは、実戦経験を重ねる感じでしたので…』
「成程。で、当の彼らは？」
『まだ順番に回ってると思います。明日くらいには伊之助とか善逸がきますかね？炭治郎はもう少し療養みたいです』
「そうか…竈門少年も早く参加できるといいな」
『ですね』
と、喋りつつ準備を終えれば、もう行くのか？と煉獄さんが言う。
『はい。しのぶさんを待たせるわけにも行きませんし…』
「…」
『？煉獄さん？』
「…気をつけて行くんだぞ。必ず帰って来てくれ」
『…わかってます。そう不安にならなくても大丈夫ですよ、必ず帰ってきます。まだ約束守れてませんので』
そう言って微笑むと、はは、と笑って私の頭を撫でる煉獄さん。
「心配で来てしまった、と言ったら笑うか？」
『いいえ。何となくそんな気がしたので』
…声を掛けられた時から、雰囲気が漂っていた。不安な色で、本当は行って欲しくないような、そんな空気だった。
「そうか…やはりAには敵わんな」
『そうですか？片目が見えてないとは言え、今手合わせしても煉獄さんに敵うと思えないんですけど…』
「……相変わらずだな君は！」
『？』
「さて、ではAを見送ってから俺は眠るとしよう」
そう言って門の前まで共に来てくれる煉獄さん。
廊下を歩いてる途中、彼が言葉を紡ぐ。
「…本当はもう君に刀を振って欲しくなかった」
『！』
「狙われているとわかっているのに、君を外へ出させるのは愚策だと思う」
『…』
「伊黒や不死川の言う通り、大きな戦力ではあるが、それと同じくらい大きな危険性も抱えてる。だから、俺は柱稽古の参加には賛成だが、任務への参加は同意はしたくなかった」
『煉獄さん…』
「…だが、そう思うのは俺の"都合"であって、鬼殺隊の為にはならない。
だから、少し…苦しい」
『…！』
ぎゅっ…
「A…？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1983人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たくあん(プロフ) - なな号さん» コメントありがとうございます！貴重なお休みを使って読んでいただいて嬉しい限りです(；；)完結して数年してからもそう言っていただけてありがたいです！こちらこそ嬉しいコメントをいただきありがとうございます(*ˊ ˋ*) (10月31日 22時) (
レス) id: 909cf7c15b (このIDを非表示/違反報告)
なな号(プロフ) - すごいいい作品すぎて休日一日使って一気読みしてしまった。そして鬼滅にまたハマってしまった｡ほんと素晴らしい作品ありがとうございます‼︎感動しまくりでした！ (10月25日 0時) (レス) @page49 id: 98aa855e93 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます！1年前に完結している作品にコメントいただけると思ってませんでした！笑 嬉しい限りです！！（*＾＾*）ありがとうございました！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 514b72b12d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑､､､待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年10月2日 18時) (レス) @page49 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！ 感動していただけてよかったです！！（*＾＾*）めちゃくちゃ嬉しいです！閲覧していただきありがとうございました！ (2020年12月2日 12時) (レス) id: 5567af4702 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たくあん | 作成日時：2019年11月5日 23時
