第190話 ページ13
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「なるほど…しかしそうなると私は一体どうなるのか…南無三…」
『(確かに…)』
「あまね殿も退室されたので失礼する」
義勇さんがそう言い立ち上がれば、案の定実弥さんがそれを止める。
…が、
「9人で話し合うといい。俺には関係ない」
『…義勇さん？』
「関係ないとはどういうことだ。貴様には柱としての自覚が足りぬ。それとも何か？自分だけ早々に鍛錬を始めるつもりなのか、会議にも参加せず」
伊黒さんもそう言うも、義勇さんは返事をせずに歩き出す。
「テメェ！待ちやがれェ！」
「冨岡さん、理由を説明して下さい。さすがに言葉が足りませんよ」
「冨岡、何かあるなら言わなければわからないぞ」
しのぶさんは若干怒りつつ、煉獄さんはやんわりと諭すように言うが、当の義勇さんは、お前たちとは違う。とただ一言。
その言葉に実弥さんが、俺たちを見下してんのかァ？と、義勇さんに近寄る。
『(違う…義勇さんからそんな雰囲気は…)』
「けっ、喧嘩は駄目だよっ…冷静に…」
「待ちやがれェ！」
「キャー！だめだめ！」
蜜璃さんが間に入り、止めようとした時だった。
パアン！
と、悲鳴嶼さんが手を叩けば、ビリビリと身体にまで響く振動。
「座れ…話を進める…神凪の事も含め、提案がある…」
――――――
『悲鳴嶼さんもよく考えたものですね』
「そうだな」
『"柱稽古"かあ…後輩育成って最近あんまりしてなかったなあ』
そう言いながら隣を歩くAは、ずっとにこにことしている。
蝶屋敷で借りている部屋の前まで来た時、彼女は、あ、と何かを思い出した様子で。
『煉獄さん、柱稽古に参加するのは結構ですけど、無茶だけはしちゃ…』
「A」
『えっ？』
腕を引き、部屋の中へ引っ張り込んでギュッと自分の腕の中へ閉じ込める。
『れ、煉獄さん？どうかしました？』
「…床に伏せる母上を思い出した」
『！』
「余命幾許もないと告げられた日を、鮮明に覚えてる」
『……』
「…俺は…もう大事な人を…君を失くしたくはないのにな。神はそれを許さないらしい」
思わず零れた乾いた笑い声。ぎゅっと離さないとでもいうように抱きしめると、背中に回る腕。
『…約束、果たしに行きましょう、煉獄さん』
「！」
『そして、また約束しましょう。必ず、貴方の傍に居ると』
「…A」
『もう…残したりしませんから…』
そう言う彼女の声色は、酷く哀しいものだった。
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たくあん(プロフ) - なな号さん» コメントありがとうございます！貴重なお休みを使って読んでいただいて嬉しい限りです(；；)完結して数年してからもそう言っていただけてありがたいです！こちらこそ嬉しいコメントをいただきありがとうございます(*ˊ ˋ*) (10月31日 22時) (
レス) id: 909cf7c15b (このIDを非表示/違反報告)
なな号(プロフ) - すごいいい作品すぎて休日一日使って一気読みしてしまった。そして鬼滅にまたハマってしまった｡ほんと素晴らしい作品ありがとうございます‼︎感動しまくりでした！ (10月25日 0時) (レス) @page49 id: 98aa855e93 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます！1年前に完結している作品にコメントいただけると思ってませんでした！笑 嬉しい限りです！！（*＾＾*）ありがとうございました！！ (2021年10月2日 22時) (レス) id: 514b72b12d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 最初から最後まで一気読みしちゃった笑､､､待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年10月2日 18時) (レス) @page49 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！ 感動していただけてよかったです！！（*＾＾*）めちゃくちゃ嬉しいです！閲覧していただきありがとうございました！ (2020年12月2日 12時) (レス) id: 5567af4702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たくあん | 作成日時：2019年11月5日 23時
