第140話 ページ6
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ドカァン!!
と、蚯蚓帯に捕らわれていた人達を救けるように技を出した瞬間、轟音が鳴ったと思えば上が明るくなった。
土煙が舞い上がる中、その人はいつもの笑みを浮かべて立っていた。
ぽんぽん、とまきをさんと須磨さんの頭を撫でるとこちらに振り向く。
「A!お前も無事で…」
『天元さん』
「!!」
彼の名を呼び微笑めば、私の雰囲気に気がついたのか、お前…と私の元へ来る。
「お前…もしかして…!」
『まぁ話は"後"です。それより…捕まってた人を解放したのはいいんですけど、蚯蚓帯どっか行っちゃいました』
「「……」」
追うぞ!!と天元さんが声を張り上げればそれに続くように走り出す私たち。
「オイ!A!何やってんだよ!」
『仕方ないでしょ!久しぶりで感覚違うんだから!』
「つーか、アイツ早ぇ!」
『私も先に……!!』
ドォォン!
「「A/ちゃん!」」
「よォ、迎えに来たぜ、"サガシモノ"!」
『随分派手なお迎えで…!』
相手が引こうとした瞬間にヒュン!と刀を降れば、ボトリと落ちた鬼の腕。
「へぇ…(前に会った時と雰囲気違ぇな…)」
「Aちゃん!」
『善逸!伊之助!先に天元さんとこ行って!後で追いつく!』
「はあ!?何言ってんだ!!てめぇまた1人で『いいから!』
『"柱"を信じなさい』
そう強く言い放てば、絶対だからな!と伊之助が叫び、善逸も後ろ髪を引かれるように伊之助について行った。
「いいのか?お前1人で」
『悪いね。今アンタとダラダラ戦うつもりはないから』
「!…上等!」
ビュンビュンと音を立てながら銛が降ってくると思えば、そこら中に香る嫌な匂い。
『(呼吸を使わせないつもりか…)』
「おい!どうした!反撃もねえんじゃつまんねーぞ!」
『(また街から離れる方がよさそうだな…私が加減出来ない)
…氷の呼吸 伍ノ型 氷霧』
「(霧…逃げる気か…)」
血鬼術であろう香りを凍らせるように霧を出し、人が少ない方へと向かう。
『(人気はない…丁度いい…)』
「もう逃げるのはいいのか?」
『うん。ここなら、存分に戦える』
大きく息を吸い、酸素と血を全身へと巡らせていく。
…あぁ、何だか今は"全開"でも大丈夫な気がする。自分の中の細胞が抑えられている気がして、
「…!(鬼化を制御しつつ力を強化しているのか…面倒だな…)」
『ん、いい満月だし…気持ちよく闘えそうだね』
妖艶に笑うAの瞳は透き通った藤色をしていた。
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たくあん(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!!(*´`*)嬉しいです!( ; ; )かなりの話数なのに!( ; ; )ありがとうございます!続編でも頑張ります!(*^^*) (2019年11月6日 12時) (レス) id: 217fb630d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - コメ失礼します!一気読みしちゃうくらい面白かったです!続きを楽しみに待っています\(^o^)/ (2019年11月5日 23時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - こね子さん» コメントありがとうございます!!めっちゃ嬉しい( ; ; )楽しんで頂けてよかったです!更新頑張ります!(*^_^*) (2019年11月1日 12時) (レス) id: 9978d450db (このIDを非表示/違反報告)
こね子 - すんごく面白いです!!今日、1話から一気読みさせて頂きましたが!先の展開が読めなくて続きが気になって仕方ない!!笑 更新楽しみに待ってます! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ゆりかもめさん» コメントありがとうございます!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!!( ; ; )リクエストもありがとうございます!余裕が出てきたら書かせていただきますね!!(*^^*) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 4fbafed690 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年8月9日 0時