第172話 ページ42
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夜。
出発する為に鉄珍様に挨拶をし、たまたま会った玄弥とも喋った後、炭治郎の部屋へ向かった。
『あれ、珍しい組み合わせだね。まあ丁度いいや』
「A!」
「どうかしたの?」
『ううん。今日で私は先に里を出るからちょっと挨拶に来ただけ』
中へと入れば、むー!とニコニコと寄ってきてくれる禰豆子ちゃん。
頭を撫でながら少しだけ話をしていれば、炭治郎が、あ、と私を見て何かを思い出したようで。
「A、鋼鐵塚さんか、鉄穴森さん知らないか?」
『いや、見てないけど…どうかした?』
「僕の新しい刀鍛冶なんだ。今刃こぼれした刀のままだから、早く新しい刀が欲しくて」
『成程…私も鉄池さん探してたんだけどどこにも居なくて…知らないよね?』
そう尋ねるも、2人ともやはり知らないようで。
『…もしかして一緒なのかな?』
「そうかもしれないぞ!」
一緒に探してみるか!と言う炭治郎に、時間はあまりないものの、挨拶くらいしておきたいしな、と思いながら、そうだねと返事をしていれば、ふと漂う雰囲気。
『……』
「ん?誰か来てる?」
「そうだね。…?A、どうしたの刀を構えて…」
『いや…何でだろ…』
…何だこの雰囲気…嫌な感じがする…。
私の様子を察したのか、2人も刀に手をかけようとした時、スっ…と静かに襖が開いた。
「ヒィイィィ」
「『!』」
『氷の呼吸 参ノ型…』
「霞の呼吸 肆ノ型…」
『氷釈!』
「移流斬り」
互いに攻撃を繰り出すも、仕留めきれないまま鬼は天井に張り付いた。
「やめてくれえ…いぢめないでくれぇ…痛いぃいぃ」
『(私と時透くんの攻撃を躱した。恐らく上弦、数字は見えてないけど雰囲気からして妓夫太郎より上…!)』
炭治郎が技を出し、禰豆子ちゃんが蹴り上げた後、時透くんが頚を落とした。
…が、
『(妓夫太郎や堕姫と同じパターンかもしれない…!)
…時透くん!次の攻撃を…!』
と、叫び、刀を再び構えた瞬間、斬られた頭と身体からそれぞれまた新しく頭と身体が生えた。
そして、片方の鬼の手には大きな葉。
『!時透くん!』
「!」
何となく嫌な予感がして、咄嗟に彼の腕を取るも、ファサ…とその鬼が葉を一振した瞬間、私と時透くんの身体が吹き飛ぶ。
禰豆子ちゃんに腕を取られていた炭治郎が、私と時透くんを呼ぶ声がしたけど、返事すら出来ないまま私達は勢いよく森の中へと突っ込んでいった。
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たくあん(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!!(*´`*)嬉しいです!( ; ; )かなりの話数なのに!( ; ; )ありがとうございます!続編でも頑張ります!(*^^*) (2019年11月6日 12時) (レス) id: 217fb630d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - コメ失礼します!一気読みしちゃうくらい面白かったです!続きを楽しみに待っています\(^o^)/ (2019年11月5日 23時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - こね子さん» コメントありがとうございます!!めっちゃ嬉しい( ; ; )楽しんで頂けてよかったです!更新頑張ります!(*^_^*) (2019年11月1日 12時) (レス) id: 9978d450db (このIDを非表示/違反報告)
こね子 - すんごく面白いです!!今日、1話から一気読みさせて頂きましたが!先の展開が読めなくて続きが気になって仕方ない!!笑 更新楽しみに待ってます! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ゆりかもめさん» コメントありがとうございます!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!!( ; ; )リクエストもありがとうございます!余裕が出てきたら書かせていただきますね!!(*^^*) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 4fbafed690 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年8月9日 0時