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第164話 ページ34

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「即効薬ではありませんが、2、3日すれば効くはずです」

『わかりました。ありがとうございます』

「副作用もないと思います。Aさんは完全な鬼ではありませんし、寧ろ人に近かったので」

『それはよかったです…』

「…お前、頭を心配した方がいいんじゃないのか?」

「愈史郎」

『あ、いえ。大丈夫です、自覚してます。…普通は躊躇うでしょうから』



薬を渡されその場で服用すると、珠世さんの隣に居た愈史郎さんが引いた顔をしながらそう言った。

…まあ普通はちょっと躊躇うというか、手を止めるよな。説明やら云々聞きたいだろうし。

それをぶっ飛ばしてすぐに口にした自分は危機感ないな。と、思いつつ、お2人を信用しているので。と言えば、そうですか…。と少し困ったように笑う珠世さん。



「Aさん、お願いがあるのですが…今後も血を頂いてもよろしいでしょうか?」

『はい、構いませんが…』

「今度は禰豆子さんを元に戻す薬を作らなくてはなりません。それで貴女の血を使いたいのです」

『大丈夫ですよ。寧ろ、炭治郎と禰豆子ちゃんの為になるなら喜んで』

「…アイツらは元気か?」



素っ気なくそう尋ねる愈史郎さんに、心配しなくても、元気ですよ。と答えれば、心配なんてしてない!と反論する彼。



「勘違いするな!」

『ふふっ、そうですか』

「チッ…さっさと去れ!」

「愈史郎!」

「はい!珠世様!」



と、通常運転の愈史郎さんに安心しつつ、ではそろそろ行きますね。と立ち上がると、ふらりと、身体がグラつく。



「大丈夫ですか?無理せずに、1日くらいここで過ごして下さっても…」

『ははっ愈史郎さんが嫌がりますよ。それに、鬼狩りと一緒に居るのはよくない』

「…ですが…」



平気です。と珠世さんの手をやんわりと退け、荷物を持って出口へと向かう。



『…お世話になりました、珠世さん。愈史郎さん。本当に、ありがとうございます』

「いえ、こちらこそありがとうございます」

『何かあった時は連絡を下さい。お守りしてみせます』

「!…やはり、お優しいですね。普通、鬼に"そんな言葉"言いませんよ」

『私は、一人の人間として、あなた方に接していますから』

「「!」」



にこりと笑ってそう言えば、一瞬驚き、ありがとう…と、震えながら、か細い声で言う珠世さん。



「Aさん、これからもお気をつけて」

『はい。では、"また"』



笑顔で2人と別れた後、私は足早にお館様の元へと向かった。

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たくあん(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!!(*´`*)嬉しいです!( ; ; )かなりの話数なのに!( ; ; )ありがとうございます!続編でも頑張ります!(*^^*) (2019年11月6日 12時) (レス) id: 217fb630d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - コメ失礼します!一気読みしちゃうくらい面白かったです!続きを楽しみに待っています\(^o^)/ (2019年11月5日 23時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - こね子さん» コメントありがとうございます!!めっちゃ嬉しい( ; ; )楽しんで頂けてよかったです!更新頑張ります!(*^_^*) (2019年11月1日 12時) (レス) id: 9978d450db (このIDを非表示/違反報告)
こね子 - すんごく面白いです!!今日、1話から一気読みさせて頂きましたが!先の展開が読めなくて続きが気になって仕方ない!!笑 更新楽しみに待ってます! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ゆりかもめさん» コメントありがとうございます!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!!( ; ; )リクエストもありがとうございます!余裕が出てきたら書かせていただきますね!!(*^^*) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 4fbafed690 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年8月9日 0時

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