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第154話 ページ22

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『…ねぇ、実弥さん』

「あ?」

『最近よく思うんですけどね、私このまま鬼の方がいいのかな』



何気なしにそう言えば、ヒュンッと頸元で止まった刃。



「寝惚けたこと言ってると、本当に斬るぞ」

『じょ、ジョーダンデス…』



両手を上げ、降参と言わんばかりの態度を取れば、刀を収めてくれる彼。



「何考えてんのか知らねえが、俺の前でそんな事二度と言うんじゃねえ」

『…悪鬼滅殺?』

「鬼は1匹残らず俺が狩る」

『…そうですね』



前を歩く実弥さんに続いて歩き出した時だった。



「こんばんは、"サガシモノ"のお嬢さん」

「『!』」



すぐ耳元で聴こえる声。そしてその瞬間に状況を把握した。



「風の呼吸 参ノ型…」

『氷の呼吸 壱ノ型…』

「おお、ちょっと…」

「晴嵐風樹!!」

『氷雨!!』



ドォオォン!!

と、激しい音と、土煙が上がる。

…手応えはなかった。…から、今度は…



『(後ろ…!)』



そう思い刀を振り下ろそうとすれば、鬼じゃない気配がして刀を止める。



『実弥さん!?』

「!?」



お互いが対峙するような形になったところで、くすくすと上から笑い声が聞こえる。



「まあそう過激にならないでよ」

『(一瞬で私達の攻撃を避けた…ただの鬼じゃない…。それに、気配の消し方が異常だ…目視するまで気づけなかった…)』

「今日は少し様子を見に来ただけさ。このまま戦っても日が昇っちゃうだろうしね」

「アァ?逃がすわけねぇだろ」



実弥さんが刀を構えるも、特に動じる事もなく足をぶらぶらさせながら、和かな様子のその鬼。



「さて、つい会話を聞いてしまってたんだけど…"サガシモノ"さん」

『……』

「君は完全な鬼になるべきだよ」

『…は?』



そういう反応だと思った〜。と軽いノリのままの鬼に、再び実弥さんが飛びかかる。



「てめぇは、今ここで殺す!」

「ちょっと待ってくれよ〜。

…僕は別に、君に用があったわけでもないんだよ?」



一瞬で冷めた表情になったその鬼。堪らず実弥さんの隊服を引っ張って足を掛ければ、実弥さんの目線の高さの建物や壁が斬れていた。



「…っ」

「お嬢さんは思っていたより冷静だ」

『……今すぐ去れ。それと、私は鬼になるつもりは…』

「ない訳じゃないだろう?」

『…?!』

「ふふ、君の強さなら上弦だってありえる!僕"達"みたいな無惨様のお気に入りにだってね」



そう言う奴の目には"朱"の字が刻まれていた。



「じゃあね、サガシモノさん」

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たくあん(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます!!(*´`*)嬉しいです!( ; ; )かなりの話数なのに!( ; ; )ありがとうございます!続編でも頑張ります!(*^^*) (2019年11月6日 12時) (レス) id: 217fb630d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり - コメ失礼します!一気読みしちゃうくらい面白かったです!続きを楽しみに待っています\(^o^)/ (2019年11月5日 23時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - こね子さん» コメントありがとうございます!!めっちゃ嬉しい( ; ; )楽しんで頂けてよかったです!更新頑張ります!(*^_^*) (2019年11月1日 12時) (レス) id: 9978d450db (このIDを非表示/違反報告)
こね子 - すんごく面白いです!!今日、1話から一気読みさせて頂きましたが!先の展開が読めなくて続きが気になって仕方ない!!笑 更新楽しみに待ってます! (2019年10月31日 21時) (レス) id: 22b40083c6 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ゆりかもめさん» コメントありがとうございます!(*^^*)めちゃくちゃ嬉しいです!!( ; ; )リクエストもありがとうございます!余裕が出てきたら書かせていただきますね!!(*^^*) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 4fbafed690 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年8月9日 0時

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