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第63話 ページ19

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『…ごめんなさい』



目の前で倒れた女の鬼殺隊員に手を合わせ、再び歩き始める。

ザッ、ザッ、と自分の足音しか響かない森。動物が1匹もいない。



『(…これ間違いなく鬼の手のひらの上…って感じがするな…)』



…姿がないから斬りようもないけど…。時透くん大丈夫かな。

と、周囲に気を張りながら歩いていると、何となく殺気を感じた。



『(来る…!!)』



1歩下がり刀を構えた瞬間、避ける前のところが獣のような痕がいった。



『…意味わからん……!!』



再び避ければ似たような痕がまた残る。

…確実に来てるな…何鬼の癖に動物みたいな攻撃なんだよ…((

なんて自分でもよくわからないツッコミを入れながら、徐々に体温を上げていく。



『シィィ…』



と、息を吐いた瞬間、

ガシィン!!



『(獅子?!なんでこんな所に!?)』



とりあえず斬るも、怪我が治っていくのが見えた。



『(このナリで鬼かっ…!!)

氷の呼吸 壱ノ型 氷雨』



頸を斬れば、塵になって消えていく獅子。

そして、その瞬間に見えた人間の姿。



「まだ…いる…」

『!』

「たくさん…やられたの…痛かった…怖かった…皆…助けてあげて…」

『…うん、わかった。ありがとうね』



フッと消えた女の子。大きく深呼吸をし、心を落ち着かせる。

…いや、落ち着かない。



『(許さない)』



…絶対に、鬼を滅殺しないと…。

そう思い歩き出した瞬間、ボコン!と膨れ上がる地面。

急いで間合いを取り、様子を伺っていると、地面から現れたのは恐らく人間を獣に変えた鬼。



「む…お前、いい匂いがする…稀血…稀血だな…」

『もういい加減聞き飽きたわそれ…稀血って呼ばれるの最近癪に障るからやめてほしい』



カチャリと刀を構え、呼吸を整える。



『参ノ型 氷釈』



スパン!と頸を落とした。

…はずなのに、消えない鬼。



『(なに、何でだ?)』

「残念だなぁ…俺は簡単に死なねえよ…」

『(落ち着け、相手の能力を把握しろ…)』



ピリピリと殺気を放ち、攻撃を繰り返すも、消える気配のない鬼。

…まさかとは思うが分裂してたりする?あの上弦の鬼みたいに…。



『(無くは無い…結構な人を喰ってるもんこの鬼…。なら、時透くんの方にも行ってるか…?)』

「…あぁ、そう言えば、もう1人小せぇガキが居たな…あっちは直ぐに死んじまいそうだ」

『…時透くんは弱くない。お前なんかに負けない』

「ならお前が直ぐ死ぬか」

『私も死なない。弱くないもの』

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たくあん(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます!!柱なので頑張ってもらっちゃいました!!!((笑 ありがとうございます( ; ; )頑張ります( ; ; ) (2019年12月27日 0時) (レス) id: 0c6fafeba7 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 夢主ちゃん、下弦とのエンカウント率高www((更新頑張ってください!! (2019年12月22日 16時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ふらんさん» コメントありがとうございます!!ご期待に添える展開に持っていけるか不安ですが、更新頑張っていきます!!ありがとうございます( ; ; ) (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます!!面白いって言って頂けて本当に嬉しいです( ; ; )更新頑張ります! (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 葵咲さん» コメントありがとうございます!( ; ; )うおお…う、嬉しい…!( ; ; )更新頑張ります!( ; ; ) (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月25日 1時

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