第80話 ページ38
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「む!」
『!煉獄さん!はぁぁ、やっと起きたあ…!』
うじゃうじゃと這い蹲る鬼の手のようなものが、乗客を飲み込もうとしていた為、ひとすら斬りながら煉獄さんを起こしていると、ようやく目が覚めた本人。
「すまん!こんな事態になっていようとは!!よもやよもやだ!柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」
『わかりましたから、煉獄さん。一旦聞いてください』
汽車と鬼が一体化している事と、その鬼が下弦の壱である事、そして乗客を飲み込もうとしている事。
粗方を話せば、わかった!と頷く煉獄さん。
「この汽車は十両編成。前方の三両は彼らに任せよう。残りの七両は俺達で捌くぞ」
『はい、それは構いませんが…(この汽車十両編成だったっけか…?)』
「?あと何かあるか?…あ、耳だな!俺がカバーしよう!」
『あ、いえ!それはなんとかします。とりあえずその旨を炭治郎に伝えて…』
「竈門少年だな。少しこの場を任せるぞ」
『はい!』
背中合わせになり、汽車を斬れるだけ斬るとダンっ!と凄い音を立て、前方車両へと向かった煉獄さん。
『(後方七両か。多分煉獄さんは無理矢理でも絶対四両はやる!って言うだろうし…なんなら五両やるとか言いかねない…)』
…同じ柱なんだから、任せ切りになるのもなぁ。いくら手負いで病気持ちだからってダメだよな。
それに、
『(多分、この戦いが
すぅ…と大きく息を吸い、全身へ酸素と血液を回す。
『(体温を上げろ、熱を起こせ)』
身体を熱くさせ、カチャリ、と刀を揺らす。
『この戦いで、誰1人死なせない。乗客も、炭治郎達も、煉獄さんも…絶対、守ってみせる。
氷の呼吸 肆ノ型 氷肌玉骨』
技を出し、とりあえず煉獄さんが戻ってくる少しの間、七両を1人で捌いていれば、ドンッ!と再び凄い音がした。
「待たせた!前は彼らに任せてきた!」
『はい、彼らならきっと大丈夫です。こっちも気合を入れましょ』
「では、俺が後方五両をまも…『せめて三、四両ずつですよ』
『私も、柱ですから』
「!…そうだな!では三両任せよう!」
『了解です!』
お互い1歩踏み出し、車両の乗客達を守りつつ、前の善逸と禰豆子ちゃんを一瞥した。
…大丈夫、信じろ。善逸と禰豆子ちゃんはちゃんと皆を守ってる。先頭の炭治郎と伊之助も必ずやってくれる。
だから、今は…
『(こっちに集中だ…!)』
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たくあん(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます!!柱なので頑張ってもらっちゃいました!!!((笑 ありがとうございます( ; ; )頑張ります( ; ; ) (2019年12月27日 0時) (レス) id: 0c6fafeba7 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 夢主ちゃん、下弦とのエンカウント率高www((更新頑張ってください!! (2019年12月22日 16時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ふらんさん» コメントありがとうございます!!ご期待に添える展開に持っていけるか不安ですが、更新頑張っていきます!!ありがとうございます( ; ; ) (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - ピースサインさん» コメントありがとうございます!!面白いって言って頂けて本当に嬉しいです( ; ; )更新頑張ります! (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 葵咲さん» コメントありがとうございます!( ; ; )うおお…う、嬉しい…!( ; ; )更新頑張ります!( ; ; ) (2019年7月13日 18時) (レス) id: c661d68094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月25日 1時