【鬼滅の刃】生きるために刀を握れ！ (ページ37)

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第34話ページ37

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埋葬も終え、子供たちとも別れを告げて山を降りることになった私達。

鎹鴉がどこからともなくやって来ると、ツイテ来イ！と前を飛ぶ。

「そうか、伊之助も山育ちなんだな」

「お前と一緒にすんなよ。俺には親も兄弟もいねぇぜ。他の生き物との力比べだけが、俺の唯一の楽しみだ!!」

と、言う伊之助、そうか…とほろりと涙を流す炭治郎と善逸。

「俺は必ず隙を見てお前に勝つぞ!!」

「俺は竈門炭治郎だ!!」

「かまぼこ権八郎！お前に勝つ！」

『かまぼこっ…ふふっ…』

「誰なんだそれは!!そして笑うなA！」

『ふふっ、だって…かまぼこ…！』

と、クスクス笑っていれば、そう言えばお前！と私を指さす伊之助。

「…お前！何モンだ！刀も持ってねえし！弱そうに見えるのに、弱くねえ!!」

『刀なら持ってるし、身体が弱いってことは合ってるよ』

「そうじゃねえ！明らかに雰囲気が、なんかその辺の野郎とは違ぇ！」

「そりゃAは3年も前から鬼殺隊士をやってるんだ。相応の雰囲気があってもおかしくないだろう」

炭治郎がそう言うと、何!?じゃあ戦え!!と騒ぐ伊之助。

『はいはい。いつかね』

「今だ今！」

「おい伊之助！Aちゃんは女の子なんだぞ！傷付けるな！」

「戦うなら女だろうが男だろうが関係ねえ！」

『…うん、そうだね』

…刀を握って、"そこ"に立ったら、男も女も関係ない、よね。

伊之助の言葉に同意し、んー。と悩んだ末、伊之助に小指を差し出した。

「!?何だ!?」

『伊之助がもっともっと強くなったら戦ってあげる。約束』

「!!」

そう言うと、何故か固まった伊之助。

…ちょっと上から目線過ぎたかな…？でも実際、癸と一応柱の私じゃあなあ…。((

「…その小指、なんだ」

『え？あ、知らない？指切りげんまんだよ。…えーと…伊之助、手出して』

何だよ！と言いつつ、伊之助が手を出してくれたので、彼の小指に私の小指を絡め、歌を歌えば、歌詞怖っ…と善逸がぼそりと言った。

『はは、でも本当に針を飲むわけじゃないし…』

「じゃあ約束の意味がなくないか？」

『あ、それもそうだね…。でも確かこれ、約束は破らない前提の話だったから…』

じゃあ意味ねえじゃねーか！と伊之助に突っ込まれ、あはは、と笑って言葉を続ける。

『まぁでも、鬼殺隊士を続けるなら"絶対"なんて事、ないからね』

「……」

「…A……」

「じゃあ今戦え!!」

『戦いませーん』