第31話 ページ34
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「A…ちゃん…!」
『ゲホッ!ゲホッ!』
「Aさん!Aさん!!」
『(駄目だ、治まらない…!)』
ひたすら善逸に攻撃をする伊之助。それを助けようとするも、心臓の痛みが治まることはない。
…なんとか、しなきゃ…。
『(善逸が…!)』
「…ん?お前、なんか強そうだな!ビンビン感じるぜ!刀ねえけど!」
『げほっ…ゲホッ…!?(…いや、ちょっと待て!?)』
…こんな咳き込んでる女の子見て強そう!?伊之助大丈夫!?
とか思ったけどそうだ伊之助もわかるんだ、
…あと…
『(単純に私の殺気だろうな…しまった…)』
「おいお前!立て!俺と戦え!」
「や…めろ…!Aちゃんに…手ぇ出すな…!」
『(炭治郎…!早く…!)』
「うおりゃァァァ!」
と、こちらに向かってくる伊之助。炭治郎も出てきそうにないので、仕方ない…と、ゆっくりと腰を上げ、正一くんに声をかける。
「Aさんっ…?」
『ゲホッ…あっち…いって…ゲホッ…』
正一くんが離れたのを確認し、伊之助と向き合う。
「素手でやる気か!?怪我するぜ!」
『ゲホッ…それは…そっちだよ…!』
一瞬で距離を詰めれば、飛ぼうとする伊之助。その瞬間に足を掴んでそのまま背負い投げをすると、善逸が、ひえ…と声を上げた。
「!お前!やるな!」
『ゲホッ…もう…やんない…ゲホッ!』
「おい…猪野郎ォ…!その子に手ぇ出すな…!」
「うるせえ!…!!そうだ!鬼!お前ごと箱を串刺しにしてやる!」
『だめ……!(…あれ、急に身体が…!!)』
と、その時、玄関から、やめろ!!と炭治郎の声が聞こえ、炭治郎が伊之助の鳩尾辺りを殴れば、バキィ!!と音がした。
『(炭治郎やばいな……)』
「(骨折ったァ!!)」
「お前は鬼殺隊員じゃないのか!何故善逸が刀を抜かないかわからないか?隊員同士で徒に刀を抜くのは御法度だからだ!!」
炭治郎の怒りが肌で感じ取れる。
普段穏和な彼だからこそ、怒気の迫力の凄さがわかった。
「それをお前は一方的に痛めつけていて楽しいのか?卑劣極まりない!!」
伊之助にそう言えば、げふっ!ごほっ!と咳き込みながら、伊之助は笑った。
「アハハハッ!そういうことかい悪かったな。だからそこの女は刀を抜かなかったんだな」
『え?』
「そういうことなら素手でやり合おう…!!」
「いや、全くわかってない感じがする…まず…」
と、炭治郎が止める前に伊之助は飛び出した。
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時