第1話 ページ3
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…もうそれは、本当に。吃驚するとか最早そんなレベルじゃなかった。
いや、だって考えて?あの大好きな世界に来たんだよ?まあこんな世界で生きてられる気しないけど?
とか思ってたけど、あれから3年は経とうとしてるしなんか気がついたら、
「立派になったのう、A」
『ありがとうございますあんまり嬉しくないです』
「頑張ってこい。必ず帰ってくるんだぞ」
『うう…頑張ります……』
鬼殺隊の最終選別に行くことになっていた。
…いや、マジでなんでこうなった?
師範に拾ってもらってから、もう死んだ方がマシなんじゃないかと思うレベルの地獄の特訓の日々。何故かと理由を聞いてみれば、
「お前、稀血だろう」
『(アッ…もうこの人生詰んだわ)』
…只でさえ出会いたくない鬼に狙われる体質で生まれ変わってるなんて詰んでる。
今思えば小さい頃からお父さんに飲まされていた薬は、多分鬼に食われないように藤の花が混ざっていたのだろう。
で、なんでお父さんが稀血や鬼のことを知っていたのかは自分の身体能力を考えて理解した。
…だって今まで剣道もしたことなけりゃ、特別身体能力がいいって訳でもなかったし。
『(素敵な身体に生まれたなあ…いやもう本当に色んな意味で)』
「…気をつけてな」
『…はい』
ギュッと師範に抱きしめられ、とりあえず重い足取りで最終選別の行われる藤襲山へと向かう。
あ、炭治郎が歩いてた道だ、なんて思いながら階段を上がり、漫画と同様に説明を受けた。
その最中で周りを見渡せば、思わぬ人を見つけた。
『(…は?え?なんで、時透くんいるの?え?)』
なんて思っているうちに、最終選別が始まった。
とりあえず山へ入れば、早速どこからか聞こえてくる悲鳴。
『(やだなぁ…誰も死ななきゃいいのに…)』
と、歩いていれば、女だ!と背後から聞こえてくる声。
『うっわぁ…』
「人間だ人間だ!」
「おい待て、俺が先に見つけたんだぞ!」
『久しぶりに見たな……』
鞘から刀を抜き、戦闘態勢を取る。
「なら、早いもの勝ちだ!」
「賛成だ!」
『…舐められても困るな…こちとらまだ死にたくはないんだよ。
――氷の呼吸 壱ノ型 氷雨』
「「ぎゃあああ!!」」
カチン、と鞘に刀を収め、頸を斬った鬼を見つめる。
『…さて、師範の為にも頑張りますか』
* * *
時透くんが最終選別受けてるかわからないので捏造ですすみません…。11歳の設定です…。
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時