第7話 ページ9
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『すみません…もう平気です…ありがとうございます。薬まで使わせて頂いて…』
「いえいえ。半分はお嬢さんの薬ですよ。お気になさらず」
『あ、はい……』
と、返事をし、ムズムズとしていれば、どうかされましたか?としのぶさんが言ってくれた。
『えと…その、すごく今更なのですが…ここは…?あと何故柱である御二方が…』
「あら、私たちのことをご存知なのですね」
そう尋ねれば、ここは藤の花の家紋の家らしく、義勇さんがたまたま任務の帰りに私の鎹鴉と出会い、ここまで運んでくれ、医学に長けたしのぶさんも呼んでくれたらしい。
『本当にすみません…何から何まで……』
「いえ、お身体平気そうならもう行きますね」
『!すみません!無駄な時間を…』
「とんでもない。素敵な薬を見せてくださってありがとうございました」
『……へ?』
「またお会いしましょう。…そう言えば、名前を聞いてませんでしたね…。お嬢さん、名前は?」
『あっ…神凪A…です…』
「Aさん、くれぐれもお身体に気をつけて」
そう言って立ち上がると、先に行きますよ、冨岡さん。と言い、しのぶさんは部屋を出た。
「…おい」
『ひゃっ、は、はい?!』
「…身体は平気か?」
『あ、へ、平気です!あの、運んでくださってありがとうございます!』
ペコリ、と頭をさげれば、別に。と小さな声が聞こえた。
「"氷の呼吸"」
『!』
「やはりお前か、使い手は」
『…はい』
静かに、ただ一言肯定すれば、義勇さんはすぐ近くまで近づいてきた。
「来い、必ず。同じところまで」
『…?』
「強くなれ、A」
『!は、はい……』
真っ直ぐと私を捕らえる青みがかった大きな瞳。
思わず気圧され、弱々しく出た"はい"の2文字。
「…じゃあな」
『!あっ、ありがとうございました…!』
あぁ。と短く返事をすると、義勇さんも部屋を出ていき、私一人になる。
『(ぎ、義勇さん顔面良過ぎない…?)』←
…どちゃクソイケメンだな、今冷静になって思うけどやばいな普通に。
『……とりあえず怪我ちゃんと治して任務だな』
と、眠りにつこうとした時、次ノ任務!カァッ!と入ってくる鎹鴉。
「次ハ南西!南西ノ館!直チニ向カエ!」
『もう!!私まだ怪我治って…』
「鬼殺隊士ト!カァッ!連絡ガ取レナイ!」
『!…あぁ、もう!わかったよ!行く!』
荷物と刀を持ち、私は鎹鴉の言う通り、南西にある館へと向かった。
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時