第3話 ページ5
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朝日が昇るのと同時に、元の場所へと戻れば10人程の参加者が既に居た。
『(結構残ったんだな…よかった……)』
おめでとうございます。という言葉と、隊服・日輪刀・鎹鴉の支給、階級の説明をざっくりと聞き、それぞれ山を下りていく。
私も帰ろうかと階段へ向かった時、ねえ。と呼び止められた。
「君、名前は?」
『…え?』
「名前、何ていうの」
『か、神凪A…』
「A、またね。鬼には気をつけて」
『あ…うん…時透くんも……』
さっさと歩いていく時透くんに呆気に取られるも、ハッとなってすぐに私も山を下った。
「(…そう言えば僕名前言ってないような……まぁいっか)」
『(あれ、時透くんて後遺症で記憶喪失が酷かったよな?なんで名前…?まあいいか)』
* * *
『しはーーーーん!!!』
家の前からそう叫べば、バン!!!と開いた扉
「A…!よく…よく無事で…!!」
『えへへっ』
「とにかく入れ。飯を食おう」
『はーい』
家に入ればそれはもう豪華な料理が並んでいた。
『すご……』
「お前を信じてた。本当に…よく帰ってきてくれた…」
ギュッと抱きしめられ、思わず込み上げてくる涙。
…あぁ、よかった生きていて。私は、この人の為にもまだまだ生きなきゃなあ……。
「さあ、好きなだけ食え」
『うん!いただきまーす!』
――そうして、特に変わったこともなく、平凡な日々を10日程過ごした頃。
家の前を掃除していれば、チリリン♪と鈴の音が聞こえ、振り返るとひょっとこのお面を付けた人が立っていた。
「神凪Aさんはいるかい?」
『あっ、はい…私ですけど…』
「君の刀を打った
そう言って包みから刀を出し、説明をする鉄池さん。その熱量に圧倒されていれば、師範が家から出てきた。
「なんだ、コイツの担当はお前か。相変わらずだな」
「!正親か!随分老けたなおめェ!」
「人の事言えねえだろうが」
まあ上がっていけよ。と、2人の会話から恐らく昔から親交があったのだろうと汲み取り、お茶やお菓子をだせば、いい娘だな。と誉められる。
「そうだ、刀を持ってみてくれ!」
『は、はい!』
そう言われ、日輪刀を手にすれば刀は鮮やかな白藍色をした。
「予想通りの色になったな」
「あぁ、やはり、"氷柱"の後継に相応しい」
『…はい?』
「お前、俺の後を継げ」
『………え?』
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時