4話 ページ4
私が必死に助けを乞うた子はアイエンさんと言うらしい。
私の形相にドン引いては居たけれど彼によるとここ近くは彼が暮らしている屋敷？しか雨風を凌げまともに暮らせるところがないらしいのでそこまで案内してくれると言った。そこで元の場所？に帰るまで過ごせるかどうかは、リーダーさん…？次第とも。
よく分からないことばかりで？ばかりになってしまうのは不可抗力なので許して欲しいけど、まずは助けようとはしてくれているアイエンさんに感謝を伝えようと思う。
「本当にありがとうございます…助けてくれて……」
「ああ、気にしないでください、ここに迷い込んでしまったなら仕方の無いことですから。それに……え〜と…」
「あ！名前ですか！Aです！」
そういえば自己紹介をしていなかったな、と気づいて急いで自己紹介をしてみたものの、タイミングが悪かったかもしれない。だってアイエンさんは驚いたようにぽかん……としている。名前を呼ぼうとした訳じゃなかったら確かに怖いもんね。呼ぼうとしてたわけでも怖いよな。
「あっ、ごめんなさい…」
「あはは、大丈夫です。知りたかったので」
さっきまで私にドン引きしていたのに今は優しく微笑みかけられてる。なんかこの子凄い魔性の魅力あるなぁなんて心臓がドキリとした。…なんにせよ、えっぐいイケメンだし。
「…と、それでお話の続きは？」
「そうでしたね。別に大して話さなきゃ行けないことでもないんですけど…
僕は人間と会ったことがなかったのでどちらにせよヒョン達を頼らなきゃいけないんです」
当たり前のように返された言葉にまた私の脳内は現状を受け入れることを諦めたのか、今アイエンさんが言った言葉を飲み込もうとしない。
「え、あ、…？人間に、あったことが…ない？……じゃあ、アイエン…さんは？」
私がそう放った瞬間、アイエンさんは途端にやってしまったとでも言うような表情を浮かべた。
「……………………俗に言う吸血鬼……のようなもの……？かも……です？」
「はぁ…………」
なんかもう色々と情報量による限界を迎えてしまった私はそこで気絶してしまったのか、記憶が無い。
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作者名：人間 | 作成日時：2024年1月7日 20時
