18話 ページ18
互いが持ち場に着く前。Aが士道の元へとゆったりとした足取りで近づいてきた。
「今回だけ私はお前にパスを出してやろう。言っておくがお前の為ではなくて冴の為だ。」
「本来なら冴にパスを出してやりたいのにお前に出してやるんだから有難く受け取れ。」
「おっ、嬉しいね。まさかあの女神様にパスを貰えるなんて♡他の奴らに嫉妬で殺されそ〜♡」
「黙れ害虫。ここでわたしにお前の価値を見せてみろ。価値無しと判断すればお前は処刑だ。二度とわたし達の前に現れるな。」
「あはっ♡期待されちゃってるのね♡」
そう言って頬を染めた士道を一瞥するとそのまま姉は立ち去っていった。そこに入れ替わるように冴がやってくる。
「おい、クソ悪魔。姉貴……姉ちゃんのパス貰って快感のあまりぶっ飛んで死ぬなよ。」
「なぁに？俺の事心配してくれるわけ？優しいのね冴ちゃん♡」
「黙れ。姉ちゃんに殺人の罪とか背負ってもらいたくねぇからだよ。あとあんま引っ付くな。試合の前に死にてぇのか。」
「お姉様おっかないのね。天才くんもお姉様のパス貰ったことあんの？やる前だけどわかるぜ、最っ高だわ、あんたのお姉様。」
「今までイカれたやつは何人も見てきたがお前はその中でもとびきりのイカレ野郎だな。姉ちゃんのプレイはお前も知ってるだろ。」
そこまで言って1度言葉を切る。そして目を瞑りかつて姉が出してくれたパスを思い出した。思い出すだけでも狂いそうになるくらい最高なパス。あの時の熱が再び冴を飲み込む前にそっと息を吐いてその熱を逃がす。
「あれは人を狂わす。底のない沼に引きずり込まれてズクズクに甘やかされ、抜け出せない。薬の方がまだマシだ。」
「ヒュ〜。そりゃ楽しみ。」
「言っとくがこれは俺たち限定。赤の他人であるお前たちはただ圧倒的な力の暴力で蹂躙されるだけだ。」
「まあ、姉ちゃんの芸術の一端を飾れるんだ。選ばれただけ光栄だと思うんだな。」
「俺の事散々イカれてるって行ってきたけどそっちも大概じゃね？」
「うるせぇ。話は終わりだ。」
続く (更新停止中)
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鷹央(プロフ) - pixivでは「何様俺様お姉様な糸師家の最恐お姉様」というタイトルで載せてあります (2023年2月16日 18時) (
レス) id: 4cc9baeca7 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - pixivやってますか？ (2023年2月13日 15時) (レス) id: 6868ad981d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茨姫 | 作成日時：2023年2月3日 0時
