新 従者の食戟

三皿 ページ4

遠月学園についてからは転入生としての挨拶が


あるため創真様と控え室ならぬ、控え天幕に行く。


創真様は先に挨拶をしに行くと言い


表へ出ていかれた。


「A、」


誰かと思い振り向けばえりなが立っていた。


えりなとは昔からの家同士の付き合いで


仲が良い、編入試験までは。


「あら、遠月様が私になにかご用でしょうか？」


言葉での分かりやすい拒絶にえりなは


戸惑った顔をする。


「用がないのでしたら失礼させていただきます。」


そう言い席を立とうとしたとき


「用ならあります、転入おめでとう。」


素直におめでとうと言うのが出来ないえりなは、


ツン!とした態度で言う。


それに対して自分が意地を張ってるのが


馬鹿らしく思えて笑ってしまった。


「えりな、ありがとう。」


そう言って創真様と入れ違いで表へ出る。


(創真様を下に見る目があちこちに、自分を上だと思っているそのおろかさがいつか足をすくうでしょう。)


「皆様初めまして、紀宮Aと申します。」


名字を聞くとあからさまにどよめきの声が上がる。


それほど紀宮家とは大きな名家なのだ。


「この学園に通えたことを心より感謝し、(お前たちを潰すことに)精進して行きたいと思います。」


一歩下がり例をし退場する。


裏へ行くと創真様が手をあげて


待っていた。


「さっすがA言うことがちがうなぁ」


「お褒めに与り光栄です。」


そんなやり取りを羨ましそうに見るえりなだった。

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