青春の1ページ (ページ7)

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ジョンデくん曰く、数分前にギョンスからメッセージが来たらしい。

"あいつ高所恐怖症だからバスの中で待ってると思う"

その一言でわざわざ来てくれたの？

「俺も待ってる」

『私は大丈夫！こういうの慣れてるし！

それにジョンデくんすごく楽しみにしてたでしょ？』

"記憶にないくらい昔に行ったきりだからすっごい楽しみだな～！"

そうやって昨日ジョンデくん言ってたじゃん。

「違う場所選んだのに」

『私一人だけのためにそんなことできないよ。

みんなが楽しんでくれたら私はそれで…「それじゃあAちゃんの思い出は？」

「何年か経った後に今日のことを思い出して他の人はあ～楽しかったな～って振り返るのにAちゃんは？」

ジョンデくんは悲しそうに私を見つめる。

『こうやって気遣ってジョンデくんが来てくれたから私にもちゃんといい思い出できたよ。』

『だから、もう行って？』

私だけの為にジョンデくんの思い出までもつまらないものにしたくない。

「気遣って？って？
ただの気遣いだけで俺がここに戻ってきたってAちゃんは思うの？」

「俺も人間だから楽しみたいときは素直に楽しむよ。

Aちゃんだから、
Aちゃんと一緒の思い出を作りたいからこうやって俺は戻ってきたんだよ」

『…ジョンデくん、』

そんなこと言われたら、

好きな人にそんなこと言われたら、

胸がぎゅっと締め付けられて泣きそうになる。

『ジョンデくん…ごめんね』

「俺はごめんねよりも、Aちゃんからのありがとうの方が聞きたいんだけど？」

ジョンデくんは私に正しいことを教えてくれる。

素直になる方法も教えてくれる。

ジョンデくん。

直接は言えないけど、

"大好きです"

私の気持ちは心の奥底に閉まって、

大好きの代わりに、

大好きをいっぱい込めて、

『…ありがとうジョンデくん。』

私の言葉にジョンデくんはにこって笑って、

「ちゃんと言ってくれたね」って私の頭をわしゃわしゃ撫でる。

「あ！そういえば！

さっき通った道に出店とかいっぱいあったから行ってみようよ！」

『出店？』

「下町みたいな感じになっててね、色々美味しそうなの売ってたから。」

行こうよ、ってジョンデくん。

「俺たち二人の思い出作ろう？」

何年か経ったあと、今日のことはきっといい思い出になるに違いない。

ジョンデくんありがとう。