青春の1ページ (ページ6)

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あの日から、居残りする度ジョンデくんは帰る方向が真逆なのに私を家まで送ってくれた。

申し訳ない気持ち半分、すごく嬉しかった。

"え、Aちゃんギョンスの幼馴染だったの？"

"そのこと早く知ってたら、もっと前からAちゃんと仲良くできてたんだろうなぁ～"

"俺がしたくてやってる事だからAちゃんは気にしないで？"

ジョンデくんと過ごす時間が増える度、比例するように好きって気持ちも増していった。

遠足当日。

バスに揺られて着いた南山タワー。

着いたはいいけど、高所恐怖症の私はどんな言い訳をしてケーブルカーに乗らずに済むか頭を回転させる。

怖いものは怖いし、体調が悪くなってみんなに、

ジョンデくんに迷惑かけたくない。

「…先生、ちょっとお腹痛いので登るのやめてもいいですか？」

乗ってる最中に何かあったらまずいからバスで待ってなさい、って先生。

いつも雑用ばっかり押し付けてくるけど今日は神様に見えるよ…先生。

ガイドさんと一緒に楽しそうに歩いていくクラスのみんなをバスの中から眺める。

ジョンデくん、楽しそうだな。

楽しみにしてたもんね。

いっしょに乗りたかったな、なんて思いながらイヤホンをつけて自分の世界に籠る。

"高所恐怖症のくせに大丈夫なの？"

"どうせなんか言い訳してバスの中にいるんだろうけど"

ギョンスからメッセージが届く。

やっぱり、ギョンスにはなんでもお見通しだね。

返信しようと、トーク画面を開くと、スっと耳から離れていくイヤホン。

横に顔を向けると、肩を上下に揺らしたジョンデくんがいた。

『え、なんで、』

なんで、ジョンデくんがここにいるの？

楽しそうに歩いていくジョンデくんの後ろ姿をさっき見送ったばっかりなのに。

なんで、そんなに息が切れてるの？

走ってきたの？

『…なんで、』

「ギョンスから聞いたよ」

「乗れないなら言ってよ。
Aちゃんがいなきゃ意味無いでしょ？」

なんで、

なんで…戻ってきたの？