流れる季節の真ん中で ページ24
グレーのミニスカートにダークレッドベースのネクタイに黒のブレザー。
これを着てメンバーを起こす日々も今日が最後だ。
肩下まで伸びた髪は真っ黒。ウジの金髪との対比が凄い。
『皆、朝ごはん最低限だけやってあるから後は自分でよろしく!』
とリビングに集まる半目の兄と弟達。
「後で行くからな!」と唯一パッチリしているスンチョリオッパに手を振って最後のジフンとの登校。
『うわ、寒』
宿舎の外に出た瞬間冷たい風が吹き付けてスカートから出た脚に直に当たる。
「お前…見るからに寒いよむしろオレが寒い」
『ペディン着てても寒いならどうしようもなくない?』
「キレんな」
こんな風に2人で地下鉄に乗って学校に向かうことはもう無いんだなあと思うとちょっと不思議な感じ。大体私が叩き起こして母親みたいに…
地下鉄に揺られながら2人。
最寄りに到着したアナウンスが流れて席を立つ。
いつも色々話しながら行くのに何故か今日は朝の寒い寒いクレームから大した会話をせずにいる。
最後の実感無いな。
同じクラスだから学校に着いて教室に着いても一緒。
友達に「うわ〜イ夫婦来たよ」と最後まで揶揄われた。この名前を作ったのはこの子です。メンバーではなく。
「ソユナ、最後までその名前辞めて」
私の後ろがジフン、隣がこの友達の席。
「今日で卒業な感じしなくない?」
『しないよ。実感無い。』
鞄を置いて席に着いた。
この子は私が唯一とも言っていいくらいし学校で割と仲良くしていた子。放課後遊びに行ったりそういうザ・高校生なことは3年間で数える程しかしてないけど、つるむ事もせずただ気楽にいられた子。
「ねえ、今すっごいトッポッキ食べたい」
『分かる。食べたい。』
「お前ら本当食い物の話ばっかじゃん」
ジフンが呆れたように言うと「うるさいなイジフン。あんたも寝てるか食べてるかじゃん」と反論するソユン。
「パクソユン静かにしてください」
「イジフンが静かにしてください」
なんだかんだジフンもソユンとはちょこちょこ話す仲で、女の子が得意じゃない彼もソユンのこのサバサバした雰囲気と物言いに自然と慣れていった。
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RIN(プロフ) - らんさん» はじめまして。めちゃくちゃ嬉しいです…これからも是非読んで頂けたら嬉しいです。 (2022年8月30日 22時) (レス) id: 459ebad9a2 (このIDを非表示/違反報告)
RIN(プロフ) - にゃんちゅさん» はじめまして。そんな風に言っていただけてとっても嬉しいです。書けるうちは書いていくつもりです! これからも読んで頂けたら嬉しいです。 (2022年8月30日 22時) (レス) id: 459ebad9a2 (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - はじめまして。ずっと読ませて頂いてたのですが、卒業式…とても素敵で思わずコメントさせていただきます(;_;)ウジくんと主人公ちゃんの関係がとても素敵で…ほんとに素敵です!読ませて頂いてありがとうございます♡ (2022年8月30日 18時) (レス) @page26 id: 7b16d9cf4f (このIDを非表示/違反報告)
にゃんちゅ(プロフ) - はじめましてです!!ホントに好きな作品で続いてくださるのがホントに嬉しいです!!!このまま完結しないで続いてほしいです涙何回も何回も読んでます!!! (2022年8月21日 9時) (レス) @page6 id: 395bfe6552 (このIDを非表示/違反報告)
RIN(プロフ) - なつきさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けて私が嬉しいです…ちょこちょこ更新したいと思うのでこれからもよろしくお願いします。 (2022年8月20日 16時) (レス) @page10 id: 459ebad9a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RIN | 作成日時:2022年8月19日 10時