プリンシパル9【SVT】

大切なんだ、本当はね ページ20

3人で会場に入ると思いの外注目を浴びてカメラがこっちに向く。


開演まであともう少し、スローガンを袋から出して整理。



「オッパも持ってね」



「オレも？！？！」


「手、二本しかないから」


「じゃあ持てる範囲貰ってくれよ」


ごもっともなツッコミはスルー。


前の席の子と話したりしているとあっという間に開演。

メンバーも変わって、番組で披露した曲をまたやるらしい。


「ソリソリだ！」

これのジェファンのパートが大好きで何度も動画を見た。


ソナギを歌っていた時はミニョンオッパの声に聞き惚れつつ、自分の作った歌をこうして歌ってもらえるのは嬉しい事だなあと実感した。


それからオッパも無理矢理交代でスローガンを持たせて終盤、pick meを歌っている時。


不意にジョンヒョンオッパがこっちの方を見たのでスローガンを振ったら、ニコッと笑ってその後照れたように笑ってた。

「よく気づくなあいつ」


「あ、ミニョンオッパ教えてる」


ミニョンオッパはこっちを向くと突然大笑いし始めた。


「あの笑いバカにしてるやつじゃん」


「お前をだよ」

隣にいたソノがぴょんぴょん跳びながら手を振って来たのでこっちもスローガンを出して手を振った。



「あ、そういえば」


前の子達、ミニョンオッパのファンだった。

こっちを見ているうちに指で差すと

気がついたようで手を振っていた。


キャーーー！と騒いでる女の子達を見ると勝手にこっちが嬉しくなった。

今度は何も言ってないのにダニエルがこっちを見て手を振って来たのでまたスローガンを出して振り返すと、自分の名前に気がついて"フハッ"と笑っていた。

「ほらいくよ」

「えーオンニ今？！」


もう少しで終わるのに。



「最後までいたら囲まれるでしょ 先に楽屋行ってるの」


「今いいとこなのに……………」

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