【獄都事変】獄卒になった少女の日記 (ページ3)

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母方の親戚は視ることができる私達を拒んだ。

親戚が相談した結果、私達は祖父に引き取られた。祖母は既にいなかった。

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貴「ねぇ、じいちゃん。あれ、何？」

祖「あれは…まだお前は知らなくていいものだ。」

透けてないのに、生きてる人間が気づかずにその体を通り抜けるものに指をさして言うと、祖父はいつも答えをはぐらかした。

翔「じゃあ、あれは？」

祖「あれは…手を出してはいけない。ものによっては悪いことが起きる。」

人間の形をしていないものに指をさして言うと、それしか教えてくれなかった。

瞬はそんな私たちを見て、いつも不思議そうに首をかしげていた。

　＊＊＊

やがて、私は小学1年生になった。翔は小学3年生で、瞬が保育園の年中になった年だった。

その年の夏休みに、事件が起きた。

その日、私はお気に入りの白いワンピースを着てて、左肩に火傷跡が見えていた。長い髪は縛っていなかった。

翔と二人で家の近くを散歩していた時、家の近くをよく徘徊していたもの達に連れ去られたのだ。

「お前ら、よく俺らを見ているよな。」

「珍しい奴らだな。地獄に売れば高値がつくぞ。」

「その前に殺って魂にした方がいいんじゃないか？」

それらは口々に勝手なこといい、私と翔の首に手をかけ、力を入れ始めた。

首がしまって、息ができなくなる。

助けも呼ぶことができない。

意識が薄れる中、その時最後に見たのは、空みたいに綺麗な目の人だった。

　＊＊＊

目が覚めた時、翔と“僕”は、事故に合う前の記憶が無くなっていて、警察官に薄暗い穴の中から助け出された。

様々な人が首に残った跡と、何故あんなところにいたのか聞いてきたが、空色の目の人が助けてくれた、としか言わなかった。

結局、事故より前の記憶は失くなったままだった。

長かった髪は、赤いものがベッタリついて取れなくなったから切った。

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木「この空色の目の人って、佐疫だよね？ここに書き込んだ跡が残ってるよ。」

佐「そういえば、任務で人間の魂を売買してた妖怪を捕まえたことがあった様な…」

斬「そこに、幼い頃のAはいたのか？」

佐「確か、白い服の子と青い服の子がいた気がする。」

平「それより、次いっていいか？」

谷「…早くしろ。」

平腹がまた、1ページめくった。