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6話 風呂…別れ ページ9

夕飯を食べ終え、主人は風呂に入る。
その時私は食器を洗っていた。食器を洗いおわった時と、主人が風呂から帰ってきたのはほぼ同じ時だ。
今の時刻は10時半ごろ、後2時間半くらいで私はここを出て行く。

そんなことを思っていると、

《…お前も風呂に入るか?》

『私も…ですか?』

《そのままだと外に行った時面倒だろう》

『そ…そうですが…』

《さっさと入れ。これは命令だ。》

命令とあらば、私は逆らえない。
それがわかって言っているのか。
いや、絶対わかった上でこれを言っている。

『わかりました』

…さっさと入ってこよう。

脱衣所で服を脱いでいる時、自分の体中にある傷を見て思わず手が止まった。
いや自分の体なんだし驚くことないだろと自分自身を心の中でツッコんだが、手を止めた事に変わりはない。

『…複雑だ』

私の心の中に、「怖い」という感情があった。
主人に対しての「恐れ」もあったし、「微かな怒りの様なもの」もあって…

上手く考えがまとまらず、その事を「複雑」の一言でまとめ、取り敢えず風呂に入った。

ーーーーー

…気持ちよかった…

だが、少し長居してしまった様で私はのぼせていた。なんとか歩ける様にはなったが…

まぁ良い。
さっさと着替えよう。

『……あれ?』

私の服がない。代わりにあるのは、別の服。何故だろうとそこでしばらくいると、

《お前はそれを着ていけ。メイド服の代わりだ。》

扉越しにそう主人が言ったのが聞こえる。

『わかりました…?』

ーーーーー

着た結果、1つ、わかったことがある。

『ぶかぶか…ですね…』

そう。ぶかぶかなのだ。まず手が出せない。
…そう。どこかのアニメでいる様な、手をまっすぐにすると余った袖がぷらぷらしている感じ。

《まぁ、丁度良いだろう。傷も見えないしな。》

『確かにそうですね。』

時計を見る。
私が風呂に居すぎたのか、もう11時だ。

ゆっくり話すかと言われたので、取り敢えずそれに甘える事にした。
ちなみに私はノートパソコンでファイルをまとめたりしながらやることとなった。

出会った最初のことについてなど、主人とゆっくり話す。

そんなこんなでもう12時5分前。
ちなみに私もファイルなどは終わっていた。

丁度話は終わり、しばしの沈黙。

沈黙を私から破り、そろそろ準備をしようということになり、私と主人は、玄関に向かった。

この時、残り1分前ーー

『では』

《あぁ》

『お世話になりました』

この一言を合図とし、私は家から出た。

7話 〔力〕の使い方→←5話 猫舌…夕飯


ラッキーカラー

あずきいろ


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沙耶香 - あの、まだ途中までしか読んで無いんですけど勘九郎さんの名字水度坂ですよ?  でも面白いので更新頑張ってください! (2018年6月23日 22時) (レス) id: 4038676c9e (このIDを非表示/違反報告)
夜菜 - 凄く面白いです!!これからも頑張って下さい(K・K) (2018年5月8日 23時) (レス) id: b693518974 (このIDを非表示/違反報告)
天竜氷華 - 続き楽しみです!頑張って下さい! (2017年10月15日 11時) (レス) id: 679ef415fd (このIDを非表示/違反報告)
氷空竜 - 幽☆遊☆白書の雪菜ちゃんみたいですね!楽しみです! (2017年10月11日 19時) (レス) id: 679ef415fd (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ((((;゚Д゚)))))士門編3、書き換えます (2017年8月28日 12時) (レス) id: 8fd261922c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十夜 | 作成日時:2017年4月2日 0時

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