青色の少女と十二天将

21話 カルテ当て ページ24

ぱち

飛鳥「ん…」

私が目を開けると、勘九郎様が横に座っていた

どうやらカルテの整理をしているようだ

勘九郎「あ、起きたッスか？」

飛鳥「…おはようございます…」

勘九郎「よく寝てたッスねー

今昼ッスよ」

飛鳥「…もうそんな時間なんですか？」

勘九郎「そッスよー

…って

大丈夫ッスか？」

飛鳥「へ？」

勘九郎「だって…くま、できてるじゃないッスか」

飛鳥「ああ…それは…久しぶりに寝たからだと思います…」

勘九郎「ちゃんと眠かったら寝てくださいッス」

飛鳥「わかりました」

勘九郎様が手にとっているカルテを見る

とりあえず医療の知識も少しかじっているので中身の意味はすぐにわかった

飛鳥「…骨関連のカルテが多いですね…あとストレスなどからくる症状とかも…」

勘九郎「カルテ、分かるんスか？」

飛鳥「はい、少しだけなら」

勘九郎「…じゃあ、この人にはどんな薬を処方すればいいと思いまス？」

勘九郎様が持っていた一枚のカルテを渡された。

飛鳥「…これは…まず、痛み止めと…ーーとーーと…あれ？これの場合…」

飛鳥がブツブツ何かを言っていると、ふいに顔を上げる

飛鳥「ーーーもいいかもしれませんね、この方の場合…」

勘九郎「…あー…その手があったッスねー

…って、全然少しじゃないッスね…知識」

飛鳥「そうですか？」

勘九郎「そッスよ。飛鳥がブツブツいってたの全部正解してるんスから」

飛鳥「そ、そうだったんですね…」

勘九郎「あ、そうだ
飛鳥に会いたいって言っていた子がいて…」

飛鳥「？子…？」

女の子「おねぇちゃん！」

病室に小さい女の子が入ってきた

飛鳥「…！貴方は…！
け、怪我はなかったんですか？大丈夫でしたか？」

女の子「うん！大丈夫！
でも、私よりおねぇちゃんの方が怪我してるよ？」

飛鳥「私は大丈夫ですよ」

女の子「そうだ！あのね！
ここの庭にきれいなお花を見つけたの！
一緒にみにいこ？」

飛鳥「えぇ、いいですよ」

女の子「じゃあ、早く早く！」

飛鳥「…い、今からですか？」

女の子「うん！」

…ここまで純粋な笑みを浮かべられると…

…仕方ない…かなぁ…？

飛鳥「…」チラ

飛鳥が勘九郎を見ると、勘九郎と目があう

勘九郎「いいッスよ
ただし、無理はしないようにしてくださいねー」

飛鳥「あ、ありがとうございます…！」

女の子「ほーらー、はやくはやくー！」

飛鳥「引っ張らないでくださ…

うわぁ！」

ドサ！

術をまだかけてないからだ…

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