青色の少女と十二天将

17話 検査用の服…？ ページ20

飛鳥「50経ちました…よね？」

すばる「あがってええよ？」

飛鳥「はい…」

飛鳥はふらふらと脱衣所に向かう

すばる(大丈夫やろか…？)

飛鳥は着替えようと、勘九郎が置いてくれた『検査用の服』を手に取る

飛鳥「…これって検査用の服じゃなくて、入院するときの服だよね…？」

飛鳥(これは絶対見抜かれてるな)

実は飛鳥、先ほどの戦いで足を負傷していた。
そのことを、勘九郎は少しの触診で分かっていた。

飛鳥(まぁ、負傷って言っても、骨は折れてないし、痛みからしてヒビが入ってるくらいなんだよねぇ…

私の場合ほっとけば治るけど…あの人は、治るまで離してくれそうにない…よね…

…仕方ない…)

飛鳥がその服を着ていると

すばる「大丈夫？飛鳥はん」

飛鳥「ええ、大丈夫ですよ」

すばるが脱衣所に入ってきた

すばる「？その服は…」

飛鳥「検査用の服だそうです」

すばる「…そうやなぁ…確かに」

とすばるはまじまじと服を見る

その間に、飛鳥はもう着替えていた

すばる「先行っててええんやけど？」

飛鳥「そういうわけにもいきませんから」

飛鳥は脱衣所の端の方で考え事をしていた


飛鳥(私は…ここにいていいのかな…
こんな化け物が…
私がいて迷惑になる日がきっと来る
私の事情で皆さんを皆さんを巻き込みたくないし、何より…私の力は…)


すばる「ほな、いこか」

急に声をかけられたが、なんとか平静を保つ

飛鳥「…分かりました」

ガチャ

脱衣所の扉を開き、２人はしばらく歩くと、勘九郎を見つけた

勘九郎「さっぱりしたッスか？」

飛鳥「はい」

勘九郎「じゃ、行くッスか？

そういえば、眠気は大丈夫なんスか？」

時計を見ればもう2時程だった

飛鳥「ええ、大丈夫ですよ」

勘九郎「そッスか

じゃあ、さっさと済ませて寝るッスよ〜」

そう言って、勘九郎と飛鳥は勘九郎の病院へと行った

いくつか質問されたあと、飛鳥はベッドに寝かされていた

飛鳥(寝てろって言われても…)

ちなみに勘九郎は水を取りに行っている

飛鳥(私、最近寝たことなんて…)

勘九郎「取ってきたッスから、喉乾いてたらこれ飲んでくださいッス〜」

飛鳥「…随分とお早いですね」

勘九郎「そんなことないスよ」

飛鳥「…水、貰っていいですか？」

勘九郎「どーぞどーぞ」

と勘九郎は飛鳥に水を渡す

飛鳥(今日は…よく喋った…)

飛鳥「…」

勘九郎「…」




飛鳥「…私は、ここに居ていい者なんでしょうか…」

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