理事長の娘は…４

１６１話 ページ23

如月『なぁ優、あと2分くらいで赤い車が見えるはずだからそれに佐藤さんが乗ってるぞ〜』




優「……う、ん」




學峯「優、これから後ろの車を撒くために複数回大きく曲がります。しっかり捕まっててくださいね」




優「……！(ｺｸｺｸ」




學峯が優の頷きを確認すると早速大きく曲がり、スピードをより出し始めた









如月『……！學峯そのまま１００ｍ真っ直ぐ進んで左に曲がれ！そしたら赤い車が見えるからそれが佐藤さんの車だ！』




學峯「……分かりました」




學峯は如月の助言を聞き入れると





ﾎﾟﾝ




と、優の頭を優しく撫でた





優「……んにゃ……！」




いきなりの事で驚いたのか変な声を出す優





學峯「……ｸｽ 面白い声を出しますね」




優「……ん……パパ、が……悪、いの……！ 」




學峯「おや、それは失礼(ｸｽ」




優「……パ、パ…い、じわ、る」




優がムスっと頬を膨らませると





如月『ちょ、今のもう１回！録音したい！ねぇ優ちゃん！お願い！』





電話の向こうから何やら懇願する如月






優「……言わ、ない」




はっきりと断る優





如月『うわ〜優ちゃん酷い！俺泣くよ！？良いの！？』





優「せ、せ……泣かな、い……言、てた」





如月『そーだった…………ｺﾞﾎﾝ どうだ？そろそろ佐藤さんの車が見えてくるはずなんだけど』




學峯「あれですね、合流します」




如月『後ろの車は？』




學峯「迷ってるんじゃないですか？」




如月『本当に撒いたのかよ…すげぇな』




優「……さと、さ……だ！」




車から出て無線で誰かと通信しているのかこちらに気付いていない様子の佐藤







學峯「駐車場に停めます。優も降りる準備をしてください」




學峯は佐藤の車の横に自分の車を停めると車から出て佐藤に挨拶をした









佐藤「浅野さんと合流しました。追跡車の方はどうしましょうか」




『今近くをパトロールしているパトカーに応援を要請したから大丈夫だ、佐藤君は家まで警護してやってくれ』




佐藤「了解しました」





無線を切ると佐藤は追跡車は他の警察官に任せたのでこれから帰宅するまで警護するとの旨を伝えた

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