理事長の娘は…４

１５８話 ページ17

優「あの、ね…………びょ、いん……で言う、ね」





如月『おう！それじゃ点滴頑張ろうな！！』





優「……が、ばる」




如月『じゃあまた明日な！っと…………スピーカー機能から普通に切り替えてもらえるか？』




優「…………ん、と…………パ、パ……」




ボタンが分からなかったのか優はそのまま學峯に手渡した





學峯「ありがとう、それじゃあ優は向こうでテストの復習をしててくれますか？」




優「……後、で……教え、て……？」




學峯「はいはい、教えてあげましょうね」




優が隣接してある和室でテストの復習を始めると學峯は通話を再開した





學峯「と、いう訳なので点滴をお願いしますね」





如月『お前酷いな、何でいきなりスピーカーにするんだよ……』




學峯「面白そうだったので(ｸｽ」




如月『酷っ！』




學峯「……如月先生、優が明日と来週の月、火、水と如月先生の家にいる間にDVDを観ると聞きました。くれぐれも優の苦手な部類の映画は観せないようにしてくださいね」





如月『…………ホラー系もか？』





學峯「当たり前じゃないですか、貴方の考えは分かってますよ。ホラー映画を観せ、優を側から離れられないようにする。そして優を貴方の家に泊まらせる。そうでしょう」




如月『―――(ｷﾞｸｯ』





學峯「既に優にDVDを持たせたのでそれを鑑賞してください。」




如月『…………分かったよ』





學峯「すり替えてもムダですよ」




如月『別にいいじゃねぇかー……あ、ならさ！ゲームは？ゲームなら何しても良いだろ？ホラゲーはしねぇからよ！』




學峯「ゲーム……ですか？如月先生ゲームなんて持ってましたっけ」




如月『買う』




學峯「……ﾊｧ……優の目が疲れない程度で頼みますよ」




如月『！！おう！』





學峯「ではまた明日、優を迎えに来てください」




如月『おう！……あ、そうそう椚ヶ丘中学校の修学旅行が終わったら優を体力づくりのために旧校舎で運動させるな！それじゃ！(ﾌﾟﾂｯ』







學峯の言葉を聞くこともなく、如月は電話を切った




學峯「……おや、どうしましたか？」








優「……で、わ……終わ、た……？」




優が和室から顔を覗かせながら、學峯を呼んだ

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