理事長の娘は…４

１５３話 ページ12

如月「よしよし！！よく頑張ったな！ちゃんと俺の言った事が出来てるじゃん！」



優「……ｯ…は……し、て……！！」



如月の腕の中で暴れる優



しかし、如月にとってはそんなに強い訳でもなく簡単に抑えられてしまう


如月「大丈夫大丈夫、如月だぞ〜？」



優「……ﾔｯ……！……た、……け、て……！！」



如月「だーいじょうぶ大丈夫！」



優をゆっくり抱き上げると如月は背中をさすり始めた



優「…………ｯ…………」



ようやく動く事をやめると優は如月の顔を見た



如月「よしよし、いい子だな〜、俺の名前言えるか〜？」




優しい声音で尋ねる如月に優は





優「……せ、せ…………」




如月「ハハ、俺は『先生』って名前じゃねぇぞ？」




優「……き、……ら、ぎ……せ、せ」



如月「お、もうちょい！」




優「……き、さ……ら……ぎ、せ、せ……！」





如月「おう、ちゃんと言えたな！」



優をあやしていると




優「……タコ、さ……が…………ね……ｯ…………ﾋｯｸ……ﾋｯｸ……怖、い……」



と、涙声で未だに白虎に唸られ続けている殺せんせーを指さした






如月(とっとと失せろこのクソダコ！！てめぇ俺の可愛い可愛い優に何してくれてんだ殺すぞ！？)



殺せんせー「にゅや！？そそそそこまで言わなくても……！！」




口パクでの台詞が全て読めたのか殺せんせーは言い返す




如月「…………！」



優に見えないよう殺せんせーを睨み続けていた如月は何か思いついたのか




如月「……今度、楽しみにしてろよ」




と、一言だけ言って部屋に入った





殺せんせー「にゅや、何を楽しみにしていれば良いか分かりませんが……待ちましょうかねぇ」




殺せんせーがその場から飛び立つと白虎は直ぐに家に入った






如月「よしよし、もう居ないから大丈夫だぞ〜」




優「……怖、か、た…………ｯ」




如月「いきなりだったもんな、俺も驚いたわ」




優「……タコ、さ………ヤッ」




如月「嫌い？」




優「……せ、せ、と……白、虎…………怖、く……な、る……から……ヤッ」



如月「……え」

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