理事長の娘は…６

２９２話 ページ47

優「せんせ、魚……！！」



如月「おお、よく見つけたな〜」



優は海で泳ぐ魚を見つけると近くにいる如月に声をかけて一緒に魚を見る



安室「優さんは海に来るのは久しぶりですか？」



すっかり安室モードに戻っている降谷からそう聞かれた優は少し考えた後に



優「…8歳…？」



と、約7年前に来た事を思い出した




安室「そうでしたか(ﾆｺ」



優「……？あ、カニ、さん…！」



安室の返答に不思議がっていたが安室の足元にカニが居るのを見つけると優は海から出てカニの近くまでトタトタと小走りで向かう




如月「砂浜だから走ると転ぶぞ〜」




優「…っわ……」




如月が注意した途端に優はバランスを崩してしまい、身体ごと倒れ込んでしまった




安室「おっと、大丈夫かい？」



地面にぶつかる直前に安室がスっと優を受け止めた



優「…だい、じょぶ……です」



如月「ズルい！！俺が受け止めてあげたかった！！」



如月が直ぐに2人の元へかけてきて安室を指さし訴える

優は安室の手を借りて立ち上がり、先程見つけたカニを探していた




安室「ビックリして逃げちゃったんでしょうね、また探しましょうか」



優「…うん…！」




安室と二人で浜辺を歩き始めた優

それを見ていた如月は




如月(何であの恥ずかしがり屋な優が降谷に直ぐに懐いてんの！？何で！？)


と驚きながらも


如月(でもまぁ…優が成長したんだろうな。)





如月「……」




優「せん、せ！カニ、さん、いた…！」




少し離れた場所で如月を呼ぶ優


如月は今行くと返事をして優のもとへ走っていった









、









、









、









如月「ん、水やるよ」




降谷「…ああ、すまない」




海に来てから3時間が経ち、遊び疲れた優は安室の膝の上で眠ってしまっていた




如月「それにしても優がここまでお前に懐くとはな」




降谷は受け取ったペットボトルの蓋を開け、2、3口水を飲んだ




降谷「俺もだよ、人を怖がるって情報があったが直ぐに懐かれてしまった(笑」




如月「…今日1日優と行動してみてどう思った？」



降谷「どう、とは？」



如月「…俺がお前に優の情報を渡したのが4月、今は8月だ。どれくらい変わった？優は…良い方向に向かってると思うか？」




降谷「何だ、自分の今までの診療に不安でもあるような言い方だな」

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