理事長の娘は…６

２５９話 ページ23

如月がキースと話をし始めると、優と蘭は今いた部屋よりも広い部屋に通された









優「…あ、れ…」






するとそこには蘭そっくりのミラ王女が立っていた







蘭「ミラ王女！戻られたんですね！」





ミラ「…怒ってる？」




少し鋭い口調で蘭に尋ねるが蘭は笑顔で怒ってないと返事した






ミラ「…ソフィア……？」




優「…！」





ミラは優を見るなり目を大きく開けそう言った






ミラ「…ち、違うわよね…ソフィアはもう……」






蘭「え！？」





優「…？」





ミラ「貴方、何も聞かされてないの？」





優「…え、と……」




優がどう答えるか迷っていると蘭が優の代わりに話し始めた



その会話の中で優そっくりな姫は既に亡くなっていること、そしてサクラ女王やジル王子と同じ日に亡くなっていた事が判明した






ミラ「ただ、ソフィアが死んだのを知っているのは誰もいない事になってるの。ソフィアの事を知っているのは王宮の中でも限られた人だけ、何があってもソフィアを公にする事は出来ないの」





蘭「え、でも行わなかったとはいえ記者会見でソフィア様の事を打ち明けるって…」






ミラ「…犯人を混乱させようとしたんじゃない？」






蘭「どうして…」




ミラ「さぁ、それはキースに聞いたら？……それにしても本当にそっくりね」





優を見ながらミラは少しばかりふわりとした笑みを浮かべた





優「……」





ミラ「ソフィア……」





優は何をする訳でもなく、ただミラが満足するまでの間じっと立ち続けていた







優「……(ｸﾞｩ」





と、その時優のお腹が鳴った


静かな空間で目立ったその音につられてその部屋にいた人は全員笑っていた






ミラ「そうね、貴方まだ何も食べてないんだったわね！直ぐに食事を用意させるわ、勿論信用できないなら貴方のボディーガードに作ってもらうのでも構わないけど」





優「…ぼ、でぃ…がー、ど…？」




ミラ「ええ！あの如月って奴よ、違うのかしら？」





優「…お医、者さん…」





ミラ「医者！？あいつが？！」





ミラは医者であると聞くと信じられない、と驚きのあまり口元を隠してしまった







ミラ「まぁいいわ、優を食事部屋に連れて行ってあげて」






優は食事部屋に案内され、暫くすると如月と数人の料理人がお皿を持ってきた

お知らせ...？→←２５８話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す